6月30日(2007年)輝く伸二と愛野ダッシュ 

ロビーがいなくても小野伸二がいる。
次々と大型補強を敢行し、強い浦和西変貌したチームは、天才・小野伸二といえどポジションは安泰ではなく、本来の実力を存分に発揮出来るはずのトップ下ではなく、サイドMFやポランチでの出場も多く、オランダに渡る前の輝きを知っているだけに、現状のチーム内での立ち位置は、もどかしく感じていた。
ロビー不在の磐田戦。
ピッチに君臨したのは、小野伸二だった。
浦和に在籍する選手に嫌いな選手はいない。
浦和に在籍する選手はみんな愛着がある。
ただ、小野伸二は別格だった。
輝きを取り戻した天才の活躍は、勝利以上に喜ばしかった。

試合終了の笛と同時にスタジアムを抜け坂道を下る。「愛野ダッシュ」を決めると、閉店間際の掛川駅改札外の売店で買い出し。それが間に合わないときは、こだま号の静岡停車時間に駅売店で買い出し。慣れてくると愛野駅前のコンビニでビールを買う余裕さえ生まれてくる。
ある年、突如会場を変更した橙色のクラブも、愛野に戻してくれたらいいのに。

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