7月27日(1994年)僻地の隅から起こる歓喜

旧カシマスタジアムもチケットの入手が困難な会場のひとつ。
1994年はアウェイどころかホームもほとんど現地には行っていなかったが、この試合のことはよく覚えている。
それまでアルゼンチン人を始め、ドイツからも代表経験のある選手が次々と来浦していたが、戦術に合わなかったり怪我ばかりだったり、そもそも助っ人なの?というような選手もいただけに、現役代表と待望のトップ下をこなす選手の加入は、新聞記事になってからずっと、デビューの日が楽しみだった。
Jリーグ開幕とともに瞬く間に強豪チームとなった鹿島に対して、名門クラブを母体としながらも低迷を続ける浦和。遠くから芝生ごと掻っ攫うようなスライディングをカマしてボールを奪うギド、ザクッと一発でゴールに直結するパスを通すウーべ。まだ鹿島での勝利が格別とまでは感じていなかった頃。
ふたりの加入が風を吹き込んでくれる予感がした。



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