【日記】2022年5月13日(ワクチン)

ワクチン3回目

自分は、ファイザー、ファイザー、モデルナです、コロナウイルスのワクチン接種がはじまってから、いってもたったの1年しかたっていないのに、上の文言の意図が普通に伝わる世の中になっているのが面白い。はい3回目のワクチンを打ちました。

電車で10分ほどかけて、ビル街を進む。ビルの中にある接種会場は、不思議な気持ちがする。これまでは大規模な接種会場で、言い方はあまりよくないけれど野営地のような雰囲気のところで接種してきたので、とても新鮮だった。

今日は雨が降っていて蒸し暑い。朝は微妙に肌寒かったので、少し厚着をしていったけれど、電車内の人の熱気で作られた「天然サウナ」や、傘とバックを持ち歩く心地の悪さに、接種会場についたときは息も切れて汗だくだった。

ダラダラと垂らした汗をぬぐいながら、接種券を渡す。体温を測る。いつも不思議に思うのが、これだけ体温があがっていそうなのに、熱を測ると平熱なこと。子供のころ、バトミントンを習っていたときに、練習に行きたくなくて必死に体温をあげようとしていたことを思い出す。その頃は脇に挟む体温計だったので色々と工夫ができたが、いまとなってはボタン一つで無常である。

接種の前には問診がある。「体調は悪くないですか」、「アレルギーはないですか」等々。特に「体調は悪くないですか」という質問は想像してみると面白かった。

いざ会場にきて、お医者様から「体調が悪くないですか」と聞かれる。「いや実は、今日の朝からものすごく体調が悪くて、今日来るときもあまりのきつさに、接種をあきらめようと思っていました。けれども…. やはり接種はこの機会にしかできないと思い、タクシーに乗って這いつくばりながらやってきました」という人がいるのだろうか。それはそれで尊敬する。ただこれは極端すぎる例で、実際には判断が微妙なほど「ちょっとだけ」の不調をここで話すのだろうけれども。

問診が終わり、上着を脱いでいざ接種する。Tシャツの左袖を捲し上げ、さぁどうぞと言わんばかりに差し出す。刺される瞬間を見てみたいという奇矯な人もいるかもしれないけれど、自分は見たくないので、左腕に対して顔を垂直方向に向ける。ふと頭をよぎるのは「そういえば、左腕で良かったのだろうか。」

接種が終わり、15分間様子を見るために、別の部屋に移される。椅子が沢山ならべてあって、シンポジウムの席探しのようにウロチョロし、あんまり人がいないところに座る。ただじっと前をみつめる。

その時、電話がなった。「お、さっき仕事で連絡した件かな」。私は電話に出て、部屋の外に出る。

はやし「もしもし、~[会社名]のはやしですけど」。
電話先「お世話になっております、いま5分ほどお時間よろしいでしょうか」
はやし「はい、大丈夫です」
電話先「実はいま、ネットとスマホの回線を統一していないお客様に連絡しておりまして、いまならキャンペーンでこれだけ安くなりまして….」
はやし「すみません、いま外出中で、しかも仕事中で忙しいんですよ。またお電話ください」
ガチャリ

なんだかこういう茶番をするのは心持悪いけれども、この時間帯に、個人向けのセールスをかけてくる発想はなかなか思いつかなかったなと感心しつつ、待機会場に戻る。残り時間は10分。5分ほどのお時間はよろしかったのだ。少し運命を感じた。

15分たち、接種会場を後にする。外はまだ雨が降っている。帰りの電車に乗り込む。家の近くの駅に到着する。外はまだ雨が降っている。家に帰り仕事で少し残したことをやる。外はまだ雨が降っている。お風呂に入り、ベッドで本を読み始める。外はまだ雨が降っている。副反応はくるのだろうか。

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