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風と名付けられた天使のお話

―これは、藤井風さんのご経歴やインタビュー記事から筆者が受けた衝撃的な印象を基に、2222年に語られるイメージで綴ったファンタジーです。藤井風さんとご家族様に敬意をこめて―

むかしむかし、愛を司る神様が、小さな天使に言った。

『2020年、地球という星に大きな試練が訪れる。そこに住む人間達は混乱し、愛を蔑ろにする人間も増えるじゃろう。その時、お前が音楽で人々に愛の尊さを伝え、人々に力を与えられるよう、地球に向かうのじゃ。

その前に、お前には、3つの特別な力をやろう。

一つ目は 音楽の命を捉える耳
二つ目は 音楽の命を伝える声
三つ目は 白黒の羽で出来た音の
翼を自在に扱える身体じゃ

ただし、この3つが真にお前のものとなるには、これから行く場所で、祈りを捧げるかの如く、修行に励む事が条件じゃ。 

その修業が認められ、人々に愛を伝えられる、その『時』が来たら、お前の元に、迎えの使者がやってくる。だが、時を同じくして、お前の元には様々な使者がやって来るじゃろう。真の使者を選ぶのは難しいが、その真の使者を見極める力をも、身に着けるのじゃぞ。』

そう神様は天使に告げ、とある小さな町の、音楽好きな優しい夫婦の元へと天使を届けた。

その夫婦が「HELP EVER HURT NEVER」という教えを持ち、既に3人の天使を育てていたからだった。

その天使は、『風』と名付けられ、夫婦と3人の天使から愛情を注がれて育てられた。

風は、おとんと呼んで慕う人に導かれ、音を出す円盤で音楽の祈りを聴き、白黒の翼で音と戯れながら、日々、神様への祈りと修行に励み、すくすくと育っていった。 

先に育てられていた空という名の天使が、音の翼を自在に操っている姿に憧れ、風は更に修行に励んていった。

夫婦と3人の兄姉天使の、風に対する深い愛情と修行の日々に心を打たれた神様は、風に、更なる2つの力を与えた。

『人々を惹きつける笑顔』と『笑いをもたらす愛嬌』 だった。 

おとん達は、天使の修行の成果を、遠く離れた人々に伝える方法を試し始めた。

その頃のおとん達は、風が白黒の翼を使って羽ばたいていくことだけを願っていた。神様に与えられた声の力を知らなかったからだった。

風は、翼で飛び回るだけでなく、言葉を音の翼にのせ、与えられた声で愛の尊さを伝えたいと望んでいた。

ひとり密かに、その修行も始めていた。

風は、その町で使われている言葉だけでなく、羽ばたいていった先で使える言葉も話すようになり、言葉の命を繋ぎ音に魂を宿す力も身に着けていた。

やがて、おとん達は、風に特別な声が与えられている事を知り、

人々は、小さな町で修行に励む、風と呼ばれる天使の存在に気付き始めた。

そして、迎えの使者だという者達が、次々と風の元に現れた。

その中で、真の使者が迎えに来た時、風はその迎えを断ってしまった。

その真の使者が、後にWDMと呼ばれ親しまれる事を、この時はまだ、誰も知らなかった・・・

参照:藤井風公式アプリStaff Diary 2020年12月31日付 「ふりかえり。」

http://c-rayon.com/fujiikaze/

――藤井風さんとご家族の皆様、WDMに敬意と感謝をこめて――

拙い表現ですが、藤井風さんとご家族の歩みから受けた驚きと感動を、何とか表現したいとの思いから書かせて頂きました。

          写真:藤井風「旅路」公式より  

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