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大人の島留学日記#3 「庭いじり」

はじめに

こんにちは。はじめまして、ロドリゲス拓海と申します。現在大学4年生で、大学の授業をオンラインで履修しながら、大人の島留学に来て日々活動をしています。

いま私は、大人の島留学の事務局として働いています。よく「どんな仕事しているの?」って声をかけられるのですが、正直仕事が多岐にわたるので、ひとことではうまく言い表せません。

今回はどんな仕事をしているのか、仕事内容の一部ではありますが、ご紹介したいと思います。

「建物」を「家」にする

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誰によって家がつくられるのでしょうか。

突然すみません。ただ、私たちが日々暮らしているそれぞれの「家」、これは誰によってつくられているのか、考えたことはありますか?
設計士さん?大工さん?それとも持ち主?
ひとそれぞれ答えがあると思いますが、私は、

「建物」に人が住むことによってはじめて「家」がつくられる

んじゃないかなと思います。

なぜこんなことを思ったのか、それはここ最近何軒もの空き家を整備してきたからかもしれません。人が長年住まない家はどこからともなく哀愁が漂います。人がそこで生活をして、はじめて家として機能するんだなぁと、当たり前のことだけれども。

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庭も立派な「家」の一部

空き家をみると大体は家の中がカビています。しめっきた空間が長時間続くとどうしてもカビが繁殖してしまうようです。建物に人が住み、人の出入りで空気が循環することで、家の中は一定の環境をキープできると、掃除をしながらふと考えてしまいました。

空き家清掃というと建物の中に注目してしまいがちですが、家を取り巻く環境は、建物の中だけではありません。海士町内の空き家には、もれなく広い庭がついてきます。この庭も長年手入れのされていない荒れ放題の状態です。いくら家の中がきれいでも、庭が荒れたままだと見栄えが悪くなってしまいます。

「なんとかせねば、、、」

庭の手入れから始まるご近所付き合い

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腕になんの自信もありませんが見様見まねで伸びきった樹木を切っていきます。意外とうまくいくものです。スッキリとした木は見ていてこちらもすがすがしい気持ちになります。

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作業を続けていると、ご近所さんにお茶を呼ばれました。

お話を伺っていると、空き家やその庭を定期的に手入れをしてくれているとのこと。ただ自身の年齢のこともあり、出来る範囲でしか手入れができなかったので、こうやってきれいにしてくれるのは助かるとおっしゃっていました。
他にもお話を伺っていると、この空き家の住人の話や、海士町内の昔の様子を教えていただき、最終的に海士弁のレクチャーまでしていただきました。

仕事として整備をしているだけなのに、なぜか得をした気分になり、仕事って…?と不思議な気持ちが芽生えます。

お金に換算できない報酬を、このやり取りから得られたような気がして、仕事をすることのイメージやモチベーションが少しばかり変化した、そんな体験ができました。


木に触れ、人の想いに触れ

家の庭を手入れするだけでも、その家の印象は大きく変わります。伸びきった木を伐り、ここに人が住むんだというアピールのつもりではじめた庭いじりも、この土地では大事なきっかけづくりなのかもしれません。

その「家」に宿る人々の想いに、木を伐ることがきっかけとなり、触れられたことは、今やっている仕事の大きなやりがいにつながりました。

事務局として働いているのに、なぜ空き家清掃なんだと、疑問に思う時もありましたが、この空き家清掃が、私の仕事を進めていく上でアンテナのような働きをしてくれるのではないかと思います。

人の想いに触れながら、仕事を組み立てていく。

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