第5回「テレビの受け売りを自慢げに話す幼稚な夫」

Q テレビで得た知識を、さも自分発信のように自慢げに話す夫。「それ、こないだテレビで言ってたじゃん」と指摘すると、「違う! 俺が発見したんだ」と頑なに言い張ります。そんな幼稚な夫に、最近本気で嫌気がさしてきました。(愛知県・41歳・パート)

A かわいい旦那さんですね。たしかに幼稚な行為ですけど、バレバレなのは承知の上で、あなたに甘えているように見えます。本気で勘違いしてるとしても、誰に迷惑がかかるわけでもありません。

 たぶん、あなたが「本気で嫌気がさして」いる原因は、ほかにもいろいろ重なっているのでしょう。長く連れ添っていると、相手のいいところよりも悪いところばかりが目につくのが常。しかも、お互い様という不安もあるので、先手を打って相手のアラを懸命に探したくなります。関係ないイライラを夫にぶつけている場合もあるかもしれません。

 そもそも、こんなことでストレスを溜めるのもバカバカしいので、適当にあしらうのが大人の自己防衛。自慢げに知識を披露してきたら、「うわー、すごーい、あなたって天才ね!」と大げさに持ち上げてみましょう。素直にイイ気になったとしても、気まずそうな表情を浮かべたとしても、それなりに楽しめます。

 漫画家の柴門ふみさんは、結婚を冷蔵庫にたとえました。下のお言葉は、さらにこう続きます。「冷蔵庫に入っている限られた素材で、いかにおいしいご馳走を作り出すか、それに似ている。 決して、他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ」。  

 工夫すれば、ご馳走は無理でも、それなりの料理にはなるはず。それに、冷蔵庫の中身にあまりに無関心だと、いろんな素材が気づくとダメになっていたりもします。時々は、何が入っているか確かめましょう。

今月のお言葉

結婚生活とはいわば冷蔵庫のようなものである――柴門ふみ(漫画家)

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