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17年目の秋

ゆっくりと過ごす週末。ここに暮らすようになり、10月の紅葉シーズンにこれほどゆったりとした週末を過ごすのは初めてかもしれない。子育てに追われることもなく、接客仕事で体がクタクタになることもなく、朝、近くのドライブインへ野菜を買いに行き、帰りに長者原のいつもの場所でぼーっと山を眺める。
中学生のころ、父が勤めていたホテルのすぐそばにあるこの場所へ一人で歩いて来ていたことを思い出した。あの頃はインスタントカメラを持って歩いていた。
その写真の紅葉も、円かさがあり柔らかい。自分を包み込んでくれるような懐かしい気持ちになる。今日と同じだなと思った。
家に帰ると、伯父夫婦が軽トラでやってきて、柿、渋柿、しいたけなどたくさんの秋の実りをいただく。
豊かな一日。
夜、満月に近い月を眺めながら、いろんなできごと、自然、自分、全てがつながっているんだなあとあらためて思いながら眠った。
この間から、ヨガ教室で習った呼吸を意識した歩き方を実践中。お腹に目ができたようでそこから目の前の景色を眺めているような不思議な感覚。背が低くなったようにも感じ、歩いてもなかなか進んでいない感覚もある。だが、心身ともに安定している。身体は筋肉痛気味だが、空気がお腹の底まで届くようになって気持ちいい。

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