![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40854648/rectangle_large_type_2_b9f725e87bf87ebd575a96b0fa74761c.jpg?width=800)
*アナタという海に
重たい恋愛は嫌だった
軽く扱われることはもっと嫌だったけれど
社内での恋愛なんて
どうやっても本気にはならないんだから
ある程度線引きをしておきたい
できるだけクールさを装おう
Nとの初めての時間は
驚くほどあっさりとしていた
濃厚なキスや、痛いほど抱きしめられるような
そんなドラマティックなものでもなく
いつも通りすすんでいくそんな感じだった
忘れられない様な熱い交わりよりも
このしっとりとした違和感のない交わりは
ますます私の思いを強くした
紳士的な扱い方は
仕事をしている彼そのもので
そっと這う指やくちびるは
たまらなくセクシーだった
だめだ
私溺れてしまう
麻美はイイオンナだよ
耳元でささやく声が
また私を深く潜らせることになる
アナタという海に
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?