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寒い日はぎりぎりまで。

 東京にまた雪が降るという。
 カーテンを開けたら、明け方の都会に寒気のしもべが舞っているやもしれぬ。
 好奇に背中を押されそうになるけれど、ぬくもったふとんから出たくはない。カーテンを開けた窓の向こうに雪がほんとうに降っていたら、寒さが現実になるからね。

 寒い日は、ぎりぎりまであったか布団にくるまっているに限る。ストーブにかじかんだ手をあてるように、ぬる燗よりちょっと熱めの陽だまりに気持ちを添わせながら。じき訪れる春に、布団の中で首を長く伸ばしながら。

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