残された重荷の4日間。
世の小中高大専門学校、幼稚園と保育園、学童保育までどどーんと夏休み。
大人になっちゃったから大風呂敷広げたみたいな破格の超連結いつまでたっても終わんない子どもの夏休みはもはや関係ないのだけれど、まさかのこんなに早い一週間の大人の夏休み。
お盆で迎え入れなきゃならないのだけど、田舎は迎え入れてくんないから、混雑の渦中で熱く焼けた栗を今年もあえて拾いにいく必要なし! 五輪競技のアレに合わせて、早々と、やっちゃった。いや、取っちゃった。
大人の夏休みにはアレをしてコレもして、凧も挙げないし駒も回さないけど、その一つが超大型分厚い本を1冊読破を組み込んでる。ちょうど大人の夏休み終了日が『三体』返却日。
なんてったって一週間もあるんだもの。なんだってできる。と思っていたのに。
競技は順調に進んでいるのに、一昨日、ノンブル確かめたら50ページにも届いていない。返却は4日後に迫っている。
本編433ページ。余すところ400ページ弱。
歩まなければならない道のりはあまりに遠く、歩いた距離はあまりに少ない。
間に合うのか?
これって予選落ちの空気感。気が気じゃなくなっって、読速に火を点けた。課した宿題一日100ページ。きちんと読みたいから、それなりに時間はかかる。ノルマを課してしまったから、競技を観てても身が入らない。
これじゃ、当初のプライオリティ、逆転しちゃってる。でも『三体』だって4か月待った末の順番だもの、ゆるがせにしたくない気持ち、わかるでしょ。
迫られて、焦る。
あれ?
そういやこれって、小学生時代の既視的状況。終わらないはずの夏休みも麦わらの線香花火同様、燃え尽きる時が訪れて、最終日に最初で最後の悪あがき、売れてる作家じゃあるまいに、猛ダッシュの缶詰マラソン。
間に合うか?
世の中的には夏休みは始まったばかりだというのに、残りの4日は追われる読書で埋まった。
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