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北の町ではもう。

 手にしたスマホが不本意に地に落ちるよに、すとんと寒くなりました。
 北の町ではもう、凍れる寒さに火をがんがん燃しています。

 ん? そういや歌は「悲しみ」を暖炉で燃やし始めていたんだっけ。

 その悲しみってなんだったんだろう?
 それは、居座った長い夜ならぬ長い夏に未練があったことによる? それとも壊れた恋による?

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 この都会で雪はひとときのファンタジー。「寒いの嫌い」の声はしばしば耳にするものの、ふんわり舞えば、ほんわり暖かい。北の国の人が聞けば不届き者と顔をしばつかせそうだけど、降雪への淡い期待をぽっと胸に灯してる。

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