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食べると力になる。栄養のエネルギー転化。
食欲は、生きる力量。食に勢いがあると、生命鼓動の脈動が大きくなる。
食欲力。
がっつく食べ方を推奨するのではない。きちんとお腹を空かせて正しく食べる。すると、心の文化度が、かくだんに上がる。
『食っちゃ寝』暮らしには、残念なことに食欲力は宿らない。生命維持活動の低空飛行は、空腹をも怠惰にする。だらけた空腹は向上心さえ貪り食う堕天使だ。続けていると、食から意味と価値が裏口からこっそり抜け出して、腹の底から湧き出すはずの喜びが湧かなくなる。
泣いても笑っても食わなきゃ死んじゃうこの体。たまにかっこみご飯することもあるけれど、食欲に追われてばかりの「食う」は、食べてはいるけどいただけない。心に栄養が貯まらないし、ちっとも楽しくない。
「食う」行為に、自堕落に没入してもならないのだ。
多少の距離で背後から、喉から出てくる手を伸ばし続けておくことだ。追う恋が、実らずとも夢見にあって視野を全方位薔薇色に染めてくれるのと同じように、届きそうで届かないくらいのところで追う食欲こそが、人生を幸色に彩る飾道(造語 食道との掛け言葉)なのだ。
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