夏が去るとき思い出す。
夏の声が心なしか小さくなった。
先頭を走っていた夏が後ろを振り返ったせいだった。
すぐ後ろに、次の季節が息を弾ませ迫ってる。ほっほっと涼風吐き出しながら、テンポよく夏を追っている。
冷えたきゅうりをかじった夏休み。線香花火を買い忘れた夏休み。お盆の遠さは今年もまた、の夏休み、
夏が去ろうとするその際で思い出す。
湯にとっぷり浸かる悦楽。
「道後? 野沢? 湯沢? 銀山? 登別?」
「これまで、いっぱい行ったね」
「今秋も新たな思い出をまたひとつ」
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