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カルデアイドル☆ドラって♪鮮血盾娘!!

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過去作を試しにノートにあげてみました。 FGOのマシュとエリザベートがアイドルを目指す物語です。よろしければ読んでみてください。
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最終話 カルデアイドル☆ドラって♪鮮血盾娘!!

「いよいよね…」 舞台裏。今日は私とエリちゃんのデビューライブだ。今までの練習が頭をよぎる。…歌詞は大丈夫?ダンスの振り付けは?緊張のあまり全部吹き飛んでしまわないか、心配になってきた。 「…もう、マシュ、怖い顔してるわよ?」 そうエリちゃんに言われてハッとする。今日は念願のライブなのだ。 「楽しまなきゃ…ですよね?エリちゃん。」 「そうよ!私もおじ様のくれたこの衣装に負けないくらい、目一杯輝いてみせるわ!マシュも、せっかくおじ様が作ってくれたんだから!おじ様の衣装に負けない

第6話 2人のアイドル

「「あの…!」」 カルデア内を探し回った挙句、やっと廊下ですれ違ったマシュとエリザベートは、同時に叫んだ。 「あ、えっと、エリザベートさん…何でしょう?」 「マシュの方こそ、何かしら…」 お互い気まずいのか、沈黙が続く。意を決して、マシュが口を開いた。 「私…間違っていました。アイドルを目指す理由…ずっと、カルデアの皆さんのためだと思っていたんです。でも、気付いたんです。これは、私のためなんだと。私、アイドルを目指すのが楽しいです。エリザベートさんと、一緒にアイドルになりたい

第5話 あなたのためのアイドル

(自分の歌を聞いてほしい相手はいるかい?) 先生の言葉が頭をよぎる。そんなこと、考えたこともなかった。アタシはアタシのために歌うの。子豚は子豚であって、いわばライブを盛り上げる舞台装置のひとつにすぎない。 自室で考え込んでいると、廊下から声がした。 「余だ。エリザベート、入ってもよいか?」 「おじ様…?」 扉を開けると、可愛い服を持ったおじ様がいた。 「おじ様、どうしたの?それ、ステキな服ね!」 綺麗なパステルピンクのワンピース。肩ひもとスカートにガーベラの花があしらわれて

第4話 私のためのアイドル

「ユニットを解散したい?」 ダ・ヴィンチは、エリザベートの言葉を静かに聞き返した。 「えぇ、そうよ。」 「まだ初めてのライブもしていないのに、いいのかい?」 「いいのよ!マシュと組んでもいいライブにはならないわ。マシュったら、アイドルってものが全然わかってないのよ!」 あぁ、なるほど…ついに来たか。ダ・ヴィンチは内心そう思ったが、あえて尋ねた。 「マシュは何と言っていたんだい?聞かせてくれないかな。」 「アタシがどうしてアイドルになりたいのかって聞いたら、カルデアのため、お金

第3話 アイドルに大切なもの

「マシュ、エリザベート、今まで柔軟体操とダンスの練習を続けてきて、だいぶ上達したね。今日からは発声練習もしようと思う。そこで、特別講師を呼んできたよ。」 すると、大きな人影がトレーニング室に入ってきた。 「ダ・ヴィンチ女史からお二人の発声練習の教官役を頼まれました。私の指導はスパルタですぞ。」 「あなたは…レオニダス王…!」 マシュが言うと、レオニダスは少し笑いながらこう言った。 「ははは、今日の私は教官ですからな。王などと畏まらず、そうですな…是非コーチと呼んで頂きたい。」

第2話 「私、アイドルになります」

「ダ・ヴィンチちゃん、折り入ってお願いがあるんです」 ある日のカルデア。目の前にはいつになく深刻そうな顔のマシュ。ダ・ヴィンチは困惑した。マシュからこんなに真剣に頼みごとをされるとは珍しい。 「一体どうしたんだい?そんなに真剣な顔をして」 「実は…」 〜〜〜〜〜〜 こんな日が来るだなんて、一体誰が予想しただろう? 「万能のこの私にも、この展開は予想できなかったな…」 「「ダ・ヴィンチ先生!よろしくお願いします!!」」 ダ・ヴィンチの目の前に、Tシャツにジャージ姿のマシュと

第1話 「アイドル……ですか?」

「うーん、参ったな…」 「えぇ、そうね…」 「このままじゃ2017年の大晦日どころか、クリスマス、いや、ハロウィンすら迎えられないかもしれないぞ」 ある日のカルデア。そこで働く経理担当の職員たちは、皆頭を悩ませていた。 「「「「このままだと!!!無一文でみんな干からびてしまう!!!」」」」 「なぁなんであの油田基地解体したんだっけ…」 「なんか随分前に解体するって決まったらしいわ」 「俺たち今までどうやってお金工面してたんだっけな…」 「とにかく、少なくとも秋までには何か