見出し画像

夏夜の恋歌

西の窓をあけると、
街の灯りが煌めいていた

夜風は
人肌がそばにあるかのように
暑く、湿度をまとっている

見おろす黒い緑地は
夜の恋歌で
溢れかえっていた

耳をすませば、
色んな声が紛れている

パイン味の酎ハイを片手に
小さな声で歌を口ずさむ

私の恋歌は
君に届いているのだろうか