遊歩道の先に

海と線路に挟まれた遊歩道に
潮風が香る

今日もこの海は深く青い

石の鳥居を通り過ぎたら
お気に入りの場所まで
あと少し

砂利道に通じる道が見えたら
そのまま奥まで進んでいく

社務所の前で会釈する

拝殿の目の前に着くと
神様に挨拶するのだけど

なんだかそこにいる気がしないのだ

いつも通り振り返ると
海へと続く階段がある

神様の通り道だと思えるほど
階段の下にみえる海は
荒々しかった

もしいるとしたなら、
そこにいらっしゃるのでしょう

そう思わざるえないほど
階段の向こうの海の世界が
私たちの世界と切り離されている気がする

何もいない
誰もいない

それでも、いつもより
強く感じる海の力

1800年の昔からあるこの場所

訪れた人はみな
圧倒的な存在を感じて
同じ景色をみていただろう

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写真　NPO法人あおぞら様