BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- IIDX 2戦目に向けて

今月半ばからついに開幕したBEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3-ですが、先日放映された第4試合をもって各チームが開幕戦を終えたことになります。
そして今季もまた、好調に滑り出しを決めたチームと暗雲が立ち込めるチームがはっきりと分かれる形となりました。
本記事では、この後に控える第2戦目に向けて各チームの状況(期待や懸念点など)をまとめていきます


知っておきたい共通認識

まず導入として、レギュラーステージのレギュレーション及びその性質について説明をさせていただければと思います。
レギュラーステージは、4チーム×2リーグで行われ、各チーム3位以上が決勝トーナメント進出となります。
言葉を選ばずに言えば最下位決定戦とも言えるわけですね。
この場合、下位のチームの方が上位のチームよりも勝ちを狙った集中砲火を受けやすいという仕組みになっています。
2、3位に位置していれば、4位との勝ち点差を離す方が敗退のリスクが抑えられるからです。
そして試合数は、総当たり戦が各チーム3回×2巡で計6回となります。
筆者個人の見解にはなりますが、2戦終了時点である程度上位、下位の構図が可視化され、3戦終了時点でほぼそれは完全体になる、と予想しています。
つまりは、この後(2試合目・3試合目)がどのチームにとっても正念場と言えるのです。

このことを念頭に置いたうえで、チームごとに今の状態を整理していきます。
記載順は、筆者の独断と偏見で流れに乗れている順(リーグ別)とさせていただきます。

Bリーグ

SUPERNOVA Tohoku

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:3
獲得pt:8
現在の順位:2位
各選手残コスト
TATSU:70/100
NIKE.:80/100
TAKWAN:90/100
46:100/100

開幕戦ではおそらく一番の衝撃とドラマを魅せたチームと言って良いでしょう。
チーム結成の段階では不安すらあった新星のエースTATSUでしたが、その不安を完全に払拭するレベルのパフォーマンスを発揮していました。
機種違いとは言え10年最前線を走り続けている強さは伊達ではありません。
NIKE.やTAKWANについても、結果こそ振るわなかったものの他チームと比べてもかなりのメンタルの強さを見せていたと思います。
また、開幕戦の相手が大怪獣KKM*を擁する恐ろしいチームTAITO STATION Tradzだったこともあり、勝利できたことがかなりの追い風になっています。
このままリーグ全体の戦況を乱す台風の目となる期待は大いにあると考えています。

APINA VRAMeS

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:3
獲得pt:9
現在の順位:1位
各選手残コスト
UCCHIE:70/100
WELLOW:100/100
CHP*1E:90/100
KENTAN:80/100

UCCHIEの圧倒的な強さが今季も遺憾なく発揮されているチームと言えます。
また、おそらく先鋒や中堅を主立って回していくであろうCHP*1EとKENTANについても、ここ一番で落とさない勝負強さを持っています。
今回はベンチに控えていたWELLOWも高難易度に非常に強く、どこでチームとしての壁を崩せるかが分からないチームと言えそうです。
比較的ではありますが長期的な安定感という面ではやや不安な選手も何名かおり、懸念が皆無というわけではないですが、それでも手堅く上位に収まっていくのではないかと予想しています。

GiGO

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:0
獲得pt:3
現在の順位:4位
各選手残コスト
CORIVE:80/100
NUCHIO:70/100
CYBERX:90/100
LOOT:100/100

やはり、と言ってしまうのもあまりよくないかもしれませんが、現状維持ではなく殻を破らねばならない、という点で苦悩しているのが垣間見える初戦だったと言えそうです。
圧勝出来る選手がいない、ジャンルに結果が依存してしまいがち、というのが最大の懸念だと思っています。
SCRATCH、SOF-LANでは魅せるCORIVEも、鍵盤系の譜面で勝ち切れるだけの強さがまだ足りません。
鍵盤で強みを発揮するNUCHIOですが、どうしても上位のプレイヤーにあと一歩及ばず、結果に結びつかないのが難点です。
CYBERX、LOOTの両名もまた、スキルは高いものの勝利につながるアドバンテージを作り出せる程とは言い切れません。
誰か一人でも、壁を越えてくれれば…というもどかしさを一番感じるチームです。

TAITO STATION Tradz

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:0
獲得pt:4
現在の順位:3位
各選手残コスト
KKM*:90/100
RIOO:70/100
8S.:80/100
RAITO.:100/100

不穏な空気には一番したくなかったところで不穏な空気にしてしまった、という意味では、大変残念ながら筆者視点では現時点で最も不安なチームです。
大将戦で満を持してかつての仲間と対峙した初代大将RIOOの2敗は、おそらくチームとしても一番の想定外だったと考えています。
これまでにない大一番の局面で重責だったことは理解していますが、初戦から柄にもなく泣きそうになっている彼の姿を見ると、よくない影が落ちていないかがどうにも心配になります。
KKM*に関しては初戦の緊張も見られたものの安定感は健在でしたし、8S.が想定以上に善戦しているおかげか、チームとしての傷は最小限で収まって入る印象です。
ただ、結果以上に初戦の内容が内容なだけに、第2戦を落とすと赤信号が灯る可能性も高い気がしています。

Wリーグ

SILK HAT

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:3
獲得pt:8
現在の順位:2位
各選手残コスト
SEIRYU:80/100
VELVET:70/100
LICHT:100/100
KIDO.:90/100

このチームは何よりも前季まで憑りつかれていた負け癖のようなものを初戦にして払拭できたことが一番大きいです。
まず去年はジリ貧だったKIDO.が初戦から大きな1勝を収め、その勝ちを無駄にしまいと中堅から大胆にストラテジーを切ったSEIRYUが3度目の正直で中堅戦を2勝、そしてVELVETが安定の勝負強さを見せ自選曲で自己ベストを更新して勝利、という完璧な試合運びで勝利することが出来ました。
全員がしっかりと役目を果たすことが出来ているのも大きなアドバンテージと言えます。
2戦目から失速してしまう例も過去にはありましたが、今季のSILK HATに関しては期待の方が大きいと言って良いでしょう。

GAME PANIC

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:3
獲得pt:10
現在の順位:1位
各選手残コスト
MIKAMO:80/100
PEACE:70/100
TAKA.S:90/100
FRIP:100/100

MIKAMO・PEACEの双璧がこれまでで一番真価を発揮した初戦だったと言えそうです。
低難易度がメインとなるファーストステージでこの双璧が今後も完璧に立ち回ることが出来れば、一気に優位につくことが出来ます。
前季と比較すると、2名共にパフォーマンスが安定していたのも追い風となり2戦目以降も脅威となる可能性が高いです。
TAKA.Sは結果こそ残せなかったものの大きく失点したわけではありませんし、主戦場とする☆12での対戦カードがまだ控えているので期待できます。
FRIPもBPLではおなじみの安定感を武器とする選手で活躍間違いなしです。
2戦目、3戦目の動向に要注目のチームでしょう。

ROUND1

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:0
獲得pt:2
現在の順位:4位
各選手残コスト
U*TAKA:100/100
KUREI:70/100
I6VV:80/100
NAGACH:90/100

初戦のパフォーマンス自体は悪くはなかったように思えます。
ただ、流れをかなり悪い方向に持っていってしまった点が一番の懸念です。前季から、U*TAKA以外が弱い、といった趣旨の批判を数えきれないほど浴びせられたROUND1でしたが、前季から引き続き初戦に登板したKUREI・I6VV両名の初戦での立ち回りは決して悪くはなかったはずです。
ただ、結果に結びつかなかったことで、U*TAKA+αというイメージに拍車がかかり自信を失ってしまわないか、というところが気がかりでもあります。
希望を挙げるとすれば、NAGACHのパフォーマンスはBPL史上屈指のものだということです。
意外にもチームの進退の決め手となるのはNAGACHの立ち回りなのかもしれません。

レジャーランド

現在の状況(初戦終了時点)
勝点:0
獲得pt:4
現在の順位:3位
各選手残コスト
1-PIN:70/100
DINASO:80/100
G*:90/100
U76NER:100/100

今季で契約3年目となった4選手が揃うチームですが、長らく指摘されていた火力が弱いという部分が悪い方向に作用してしまった初戦だったと言えそうです。
前季こそ初戦からうまく流れを作ることが出来、逃げ切り体制をとれたわけですが、同じ手が二度は通用しませんでしたね。
初戦から(おそらくは)予期せぬストラテジーに見舞われ、返り討ちとなってしまいました。
勝てる試合だと思われていたところを落としてしまったことが、より悪い流れを作り出してしまっているように思えます。
加えて、その悪い流れを挽回できるだけの底力が備わっているかどうか、というのも心配なポイントです。
2戦目を落とすと、正直下位争いへの参戦は避けられない気がします。

対戦カードで見る各チームの温度感

ここで、既に公表されている各チーム2戦目(第5試合~第8試合)の対戦カードで各チームの温度感を推し量ってみます。

第5試合 TAITO STATION Tradz vs GiGO

初戦を落としたチーム同士の対戦、という最もひりつくカードです。
おそらく負けた方は下位争いへの参戦をほぼ免れないか…(?)
オーダーについても公開されており、RAITO.とLOOTの初登板、挽回を狙うRIOOやNUCHIOのプレイが注目ポイントでしょうか。
両チームとも絶対に落とせない一戦と言えそうです。

第6試合 GAME PANIC vs レジャーランド

1勝したチームと1敗したチームという組み合わせ。
GAME PANIC側としては逃げ切りを図り、レジャーランドは2敗目を絶対に避けなければならない正念場です。
またこの試合もオーダーが既に公開済みです。
FRIP、U76NERという各チームのいぶし銀とも呼ぶべき選手が初登板で直接対決というのがヒリつきますね。
また、GAME PANICはまたしても中堅・大将で双璧登場でレジャーランド側には危険な展開と言えます。

第7試合 SUPERNOVA Tohoku vs APINA VRAMeS

こちらは初戦を勝ったチーム同士。
ここを勝てると一気に優位に立てると言って良いでしょう。
希望を賭けた一戦です。

第8試合 ROUND1 vs SILK HAT

ROUND1側は1勝目が欲しい、SILK HAT側は2勝目で安心したい一戦と言えそうです。
特にROUND1はU*TAKAを温存気味であるとはいえ、序盤での失速を受け入れるべきではないはずです。
この後の展開を占う一戦となるでしょう。

まとめ

これまで幾度となく流れ最強説を主張してきたわけですが、その理論からすると、このあとの2戦目、3戦目が非常に重要です。
あなたの応援するチームが絶対にここを落とさないように祈り続けてください。
特に☆12をひたすらこなせる選手がいないチームはここの勝敗が進退に直結すると言って差し支えありません。

序盤にして早くもピークが訪れるような気持にはなりますが、くれぐれも体を壊すことのないように今後もBPLを応援していきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?