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「バッタを倒しにアフリカへ」を読みました

バッタ研究をするためにアフリカに行った若い日本人研究者の方が書いた本です。

もっと学術書っぽい感じなのかな?と思っていたんですが、良い意味でバッタやアフリカに興味がなくても、冒険記としてめちゃくちゃ楽しく読める本でした。

ふだんはもっぱら読書サークルの課題図書のこむずかしい実用書や哲学書を読んでいて、これらは授業を受けてる感覚で読んでるんですけど、この本は小話がうまい友達の話を聞いてるみたいで、ニヤニヤしたり吹き出したりウルッときたりしながら読めました。

中盤に差し掛かった頃には著者の前野さんと友達になっちゃったみたいな錯覚を起こしてしまい(友達がいなすぎるのもある)読み終わる頃には、(ああ、もう読み終わっちゃうのか…)と、ちょっと寂しさを覚えてしまうくらいでした。

こんなに楽しませてもらったのに、読書サークル仲間からタダでもらった本だった上、その人もブックオフで買っていたため、一銭も前野さんに入ならいではないか!と気づいたので、もう一個の著書「孤独なバッタが群れるとき」をTSUTAYAで新品で買って、布教するための読書感想文も書いたのでよしとします。

個人的には虫の生態を知るのも好きなので、前野さんが出されている論文も読んでみたい。

この本から学んだこと「大切なもの大切にすることの大切さ」

途中、しょうもない人たちが時々出てくるのですが、しょうもない人たちを指摘せずにうまいこと付き合ったり、バッタ博士としてやり遂げたいことのために自らを広告塔としてメディアに身を投じたり、助けてくれた人、学びをくれた人への感謝を忘れない謙虚さだったり。

たくさん駆け引きをするシーンもあるのですが、利害だけではなく、ハートがちゃんとあってなんかよかったです。

自分の中にある大切なもの「バッタを研究したいという気持ち」を本当に大切にしているからこそ、周りの人への「有難さ」を胸に刻めるんだろうなと思いました。

私は前野さんが持っているような熱意や大切なものなどは特にない凡人なのですが、自分自身のことをこれだけ大事にできたら、もっとカッコイイ人生を送れそうだなって思いました。

これから個人事業主になることもあり、自分との向き合い方、他人との向き合い方において学びがたくさんある本でした。記憶がなくなった頃にまた読み返したい。

おわり。





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