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儀礼と私の最適解

これはプロ奢サロン儀礼研のレポートである。

儀礼との関わり少なすぎ~

レポートを書くにあたり、せっかくなのでプロ奢サロン界隈で行われている儀礼を除き、現実の世界でネタになるような儀礼が周囲にないか考えていたのだが、逆に関わっている儀礼がめちゃくちゃ少ない事に気付いてしまった。

儀礼とは

2人以上の集団で
定期的に行われる
合理的でないけど型が決まってる大事なやつ

である。

最低限やってる儀礼

思い付いたのは、あいさつくらい。社会で最低限やっとけばいいやつだ。あとは、家族の中にはお誕生日忘れられると泣いちゃう者達もいるので、家族は好きなので、「祝わないと悲しむし、祝えば喜んでくれるし」と思って頑張ってやってる。

私があいさつ以外の儀礼にあまり意義を感じていないのはなぜか考えてみると、そういえば、儀礼の条件のうちの2つ、受動的に定期的に何かやる(縛られる)のと合理的でないことが苦手なのだ。

でも人は好きで、気持ちや経験は共有したいし、好きな人には喜んでもらいたいという欲求はある。だから、好きな人たちが好きな儀礼には頑張って付き合ってる。

最初から苦手な訳ではなかった

ぼんやりと儀礼的なのってダルいな~と思ってはいたが、儀礼について知ったことでその理由が先述のようにはっきりとした。

だがしかし、若い頃は儀礼が結構好きだった記憶がある。お誕生日会とか、学校祭とか、飲み会とか。

友達欲しいのに積極的に人と関わるのが苦手なので、型が決まっているのが楽だなぁと感じていた。合理的じゃないことも、だからこそ生まれる非日常として儀礼を楽しめていた気がする。

ブラック企業で
負の儀礼に毒される

一体いつから儀礼が嫌になってしまったのだろうと考えてみると、明らかにブラック企業に勤めてからな気がした。

ブラック企業はとにかく謎の「ミスったとき用」の生け贄的な儀礼がやたら種類が豊富だった。

いくつか例をあげようと思ったが、思い出したら吐き気がしてきた。私と同じように不快な気分になる人も居そうなのでやめとく。

トーテム選びに失敗

私は、役に立つような資格もないし、高卒だし、発達障害で変だし、フリーターだし、何もやりきった事がなくて、同世代の中でいつも浮いてた「普通じゃない人間である自分」が若い頃すごいコンプレックスだった。

コンプレックスを解消したい一心で、なぜか「正社員になったら普通の人間になれるかもしれない」という謎の思い込みで、就職しやすかったブラック企業に入社し、一生懸命儀礼をこなしていたのだ。(正社員を目指したのは社会的に分かりやすかったからかもしれない)

結局はどんなにブラック儀礼をしても、そこは私が求めていた物が手に入る場所ではなかった。精神がパンクして仕事を辞めるのだが、それと同時に大事なことに気づいた。

「私、トーテム選び間違ってた。」

さらば、ブラック儀礼
そして儀礼ミニマリストに

一度パンクしたのはとても良い経験だった。私はずっと普通の人トーテムになりたくて儀礼をやってきたので、普通の人になろうとすることを辞めるのと同時に要らない儀礼は全部アンインストールした。

そして、他人が作った儀礼で消耗するのはやめよう。自分のために生きていこう。それによって、自分が好きなもの達を大事にすることもできる。というとても大切なことに気づいた。

そして、燃焼しすぎた反動でふわふわと生きていたら、「嫌なこと全部やめても生きられる」という本に出会ってしまった。これにより、儀礼がよりはっきりと拾捨選択できるようになり、更なるアンインストールによる最適化が進んだ。

儀礼を使いこなせ

不要な儀礼に参加しない利点は、儀礼に無駄遣いしていたリソースが自分のために使えるようになることだ。

儀礼の利点は、既成のマニュアルがあることにより、新たにやり方を考える必要がないことだ。

儀礼の方がしんどければやらなければいいし、考えるのが面倒くさければ儀礼を使えばいい。それぞれの利点を上手く使いこなして生きていくのが賢い生き方だと思う。

ここで一つ、私の「推し儀礼」を紹介する。
それは「あいさつ」だ。儀礼の条件の一つに「合理的でない型」があるが、「あいさつ」はあまりにもメジャーであるが故に「合理的でない」部分が、その長い歴史のなかで「頻度高すぎるからショートカットしてもいいよね」と公認された多分唯一の儀礼である。そして日本だけでなく世界的にその傾向があるというのもすごいなぁと思う。簡単、お手軽、効果絶大、アレンジ可能。あいさつ、ぜひインストールをおすすめする。

儀礼はただの先人が作った道具なのだ。使いたかったら使えばいいし、要らなかったら捨てればいい。閃いたなら、あいさつみたいにショートカットしたり、新しい儀礼を作ったりしちゃってもいい。

今は、儀礼ミニマリストになったことによって得た自分のリソースを使って大事なもの達を守りつつ、最低限の儀礼を上手に使いこなして生きていきたい。

ーーおわりーー

余談.1

うちの実家には毎月1日、「ラビット、ラビット、ラビット」と最速で言った方が勝ちという、母方の先祖から代々続く謎の儀礼がある。マジで何の意味もないのに、まるで「勝ったら10万円もらえる」みたいな必死さでやるのがウケるので、毎月とても楽しみにしている。

余談.2

アボリジニは誕生日を祝わない。代わりに「今までできなかったことができるようになった日」にお祝いをする。私はアボリジニ式の方が好き。

☆スペシャルサンクス☆

プロ奢様(嫌なことやめれた)
白紙様(レポートの書き方教えてくれた)
伊予柑様(文章が早くまとめれるようになった)
紫水晶葵様(やらない自由を教えてくれた)

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