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下村優介 切り絵展

以前、ツイッターのタイムラインにすごく繊細な切り絵の画像が流れてきて、思わずフォローしたのが、下村優介さんのアカウントでした。
うろ覚えですが、切り絵をしながら電話で話をする相手を募集しておられたようで、面白い人だなあって思っていました。(記憶違いかもしれないけど……)
そんな下村優介さんの切り絵展が大丸梅田店で開催されていたので、一昨日梅芸のマチネとソワレの間の時間を使って切り絵を拝見してまいりました。
ちなみに、梅芸で上演されていた「二人だけの戦場」の舞台感想はこちら。
すごくよかったです~

舞台感想 宝塚歌劇花組公演 二人だけの戦場|おとぼけ男爵|note

残念ながら、大丸梅田店での切り絵展は昨日、5月2日で終わっているのでもう見られませんが、若い作家さんですし、とても活動的な感じの方なのでまたすぐにどこかで展示会をされるだろうなと思います。

だって、芸大とかで勉強しているわけではなく、ラグビーをやっていて大学卒業後ラーメン屋に就職した後、2012年から完全独学で切り絵をはじめたっていう経歴ですので、すごくアグレッシブな方なのだと思います。

切り絵は額に入っているので、パッと見は、イラストのようにみえますが、細かな線が全部紙を切ったラインなわけです。
気が遠くなりそうな作業だと、思います。

きっと係のお姉さんに聞けば、色々教えて下さったのだと思うのだけど、
値ごろの作品はもう売れてしまっているようだし、
高い作品は買えないし、
説明だけ聞いて帰るのは申し訳ないし、
万一その気になって欲しいなんて思っちゃったら終活に向けて断捨離しているくせになにやってるんだ!ってなるから、
一人でこっそり見ておりました。

で、思ったのが
職人技
ってことです。

アートギャラリーで展示されているのだから、アート、つまり芸術なのだろうけれど、
私には、なんというか、例えば東大阪の工場で0.0何ミリっていう繊細な削りなんかをしている職人技のような工業的な印象を受けました。
それこそ、その日の気温、湿度などによっても切り方が変わるとかありそうだなって。だって、紙に含まれる水分量や、カッターの刃先の温度なんかも影響しそうなほど、繊細なラインがシュッと切られているのですもの。
凄いなあ~

まあ、額に入れられた切り絵は、原画がそのまま切られたって感じですから、きっと「原画」がポイントだと思います。
原画をご本人が描いておられるのかどうかはわからないのですが、この繊細なラインの原画もすごいですよねえ。

でも、やはり切り絵である面白さは、ぺったんこに押し付けられて額にはいっているものよりも、立体的に展示されて影があるもののほうが魅力的に思えました。
繊細なラインだからこそ複雑に光が踊る感じ。
それこそ空間装飾にうってつけ!
これからは、きっとそういう方面で活躍されるのではないかしら?
ってふと思いました。


そうしたら忙しくなって、もう、額に入れるような切り絵を作らないかもしれないから、お値段が上がるかもよ~
今のうちに買っとかなくっちゃ、なくなるかもよ~

デジタルアートとか、現代のアートにはついていけないおばちゃんの私。
そして、アートがIT長者の投資みたいになっている世界がうさんくさく思えて、なんだか嫌だなと思ってしまう私。

でも、この方の作品からは、誠実な職人魂みたいなものを感じて、もっと様々な場面で活躍なさるといいなって思いました。

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