調べもの 十訓抄について


こんにちは。音です。

今日はほんの少しですが、調べものを。
仕事場で「十訓抄」を貸してほしい、
と頼まれました。
恥ずかしながら、生まれて初めて聞きました。
恥ずかしい思い、無知の悔しさをばねにして、
調べて知って、今後に生かしたい!
それでは行きます!


十訓抄とは?

十訓抄(じっきんしょう/じっくんしょう)は、鎌倉時代の説話集です。編者はわかっていませんが、六波羅二﨟左衛門入道説と菅原為長説があります。その序文から、建長4年(1252年)、少年たちに善悪賢愚の処世の道を示すために、東山の麓(ふもと)に庵(いおり)を結ぶ遁世者(とんせいしゃ)によって編まれたと言われています。

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説話集:広義には、古くから伝承されてきた話、物語一般を意味する。狭義には、民話(昔話)、伝説を指す。また、民話と同義の意味で使用されることもある。
六波羅二﨟左衛門入道:ろくはらにろうさえもんにゅうどう
菅原為長:すがわら の ためなが
庵を結ぶ:出家して、小さな小屋(=庵)を建てて、陰者のように暮らす
遁世者:俗世間を離れて仏門に入った人。世捨て人。


十訓抄の内容

3巻10編からなる説話集。年少者の修養のために挙げられた、下記の10箇条の道徳に従って、約280の教訓的例話が書かれました。説話ごとに、著者の見解も加えてあります。

第一 人に恵みを施すべきこと 「可定心操振舞事」
第二 傲慢を離るべきこと 「可離憍慢事」
第三 人倫を侮らざること 「不可侮人倫事」
第四 人の上を誡む(いましむ)べきこと 「可誡人上多言等事」
第五 朋友を選ぶべきこと 「可撰朋友事」
第六 忠直を存ずべきこと 「可存忠信廉直旨事」
第七 思慮を専らにすべきこと 「可専思慮事」
第八 諸事を堪忍すべきこと 「可堪忍諸事事」
第九 懇望を停むべきこと 「可停怨望事」
第十 才芸を庶幾すべきこと 「可庶幾才能芸業事」

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庶幾(しょき):一途に希望すること

現代における十訓抄の評価

儒教的教訓から、とくに近世以降広く読まれてきました。しかし、教訓、啓蒙的な意図をもち、貴族的・宮廷的世界を懐古する題材が強いことから、近年はかならずしも高い評価を得ているわけではないそうです。しかし、源平争乱以降の動乱期に巧みに生き残ったしたたかな精神に裏打ちされた書という見方もあり、平家関係逸話など、他の書物にはない興味深い説話もあることから、重要な文学史な書であると言えます。

自ら古典に触れる機会はほとんどありませんでしたが、
現代にも共通するなかなか興味深い教訓で、
ちょっと触れてみたくなりました!
こうして次第に、興味関心を広げていけたらなと思います。

2023.05.12.

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