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『塔』2024年3月号掲載歌

岡部史選として「若葉集」P.174に鍵外🔑で7首掲載していただきました。

吉村のぞみ(おもち)さんと11月に行った練馬区の牧野記念庭園をテーマに詠みました。
おもちさんの名前を詠み込んだ歌だけは事前に見せましたが、他はお互いに塔着をもって目にしました。
おもちさんの歌はP.173に掲載されています。
同じ場所で二人がそれぞれ詠んだ歌を味わってもらえたら嬉しいです☺️🌳

若葉集より

「らんまん」は見ずに終わって区民的興味で向かう牧野庭園

さまざまなジャンルがならぶ本棚は植物相の豊かさに似て

タッセルのようなおしべを光らせて媚びない顔で茶の花は咲く

何枚も椎の落ち葉をかかえこみ犬榧の葉は犬歯めきたり

飾られた種は生さない種となる咲くはずだった花を知らずに

アクリルに閉じ込められたたんぽぽの綿毛は見たか空を飛ぶ夢

「おもち」とう筆名をもつ友達とモチの若木にもたれておりぬ

茶の花
アクリル入りの綿毛