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ドラムの魅力

以前、あるドラム奏者の演奏に感動して、その場でその感動を伝えようとした。けれどその時、語彙力があまりに無さ過ぎて、説明があまりに下手過ぎて、帰り道に恥ずかしくなっていた。

そのリベンジを兼ねて、ここでドラム演奏愛を綴ってみる。

ドラム演奏は、本当にその人その人の特徴や個性が現れるので、見聞きしていて飽きることが無い。

まずは重心の置き所。

手先、胸、腰、太もも、足先。
理想の姿勢があるのかは分からないが、実際には見事にその人その人で重心の置き方が異なり、それによって繰り広げられる音の世界も変わって来る。
手元が踊っているのか、太ももで踊っているのか、踊りの重心を発見するのは楽しい。

次にシンバル

どんなミュート、どんな「障り音」をシンバルに付け足すか。
演奏する時、ドラムとの比重、足と手の比重をどうするのか。
どんな道具で鳴らすのか。

シンバルだけは自前のものを持ち込む奏者が多いだけあって、「ドラム奏者」と言いつつもシンバル捌きが全体の印象の決め手になることも多いように感じられる。

そしてドラム。

ドラムスティックのお尻側を多めに利用して和太鼓のような太い地響き感を増やすのか。
はたまた、まるで撫でられて喜ぶ猫の優しい唸り声のように、細やかなで流れるようなロールが多用されるのか。
ブラシとスティックのバランスが、その日の会場とどうマッチしていくのか。
スネア、トム、フロアタムそれぞれの間を、どの様に飛び跳ね、曲を踊り抜けて行くのか。

そして、この全ての無限大の組み合わせが、その日のリーダーによる選曲に合わせ、共演者のグルーヴを支え、引っ張り、交じりあっていくのか。

・・・

新たな奏者、新たな奏者の組み合わせを見聞きする度に、新たな発見があり、再びドラムの魅力に吸い寄せられてしまう。

きっとまた、会場で感動した時には、「楽しかった!」とか、簡単な言葉しか言えないでしょう。

そんな時、この投稿を思い出して、その裏にはもう少し何かがあること、創造して頂けたら嬉しいです。


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