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晴海の物哀しさは、平成とともに
哀しい夜に埠頭をたよる。背後は煌々と眩しく、振り返ると眼がしぱしぱする。水面は水面で、まだ浅い、まだ早いと波うっている。聴こえてくる人の話し声も中国語ばかりで、東京の半分は中国なんじゃないかと錯覚するほどだった。
はまらない私。
晴海の物哀しさは、平成とともにお隠れになってしまった。
*
久しぶりに揺り戻しにみまわれている。
過信して『気力が充実している』なんて言っていた自分が馬鹿に思える。
新しい仕事がいちおうのかたちになって、一段落したとたん重力が増したみたい。
思えば去年からずっと変化のほうへ舵をきりつづけていた。今となってはもう、景色のまったく違うところに立っている。その現実に、我にかえって放心するなど。
ここからまた、ちょうどいいペースをとりもどしていかなくちゃ。
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