不潔恐怖症の正体
僕の不潔恐怖症は、厳密には潔癖症ではありません。綺麗なものが汚れることを極端に嫌う、いわば汚染恐怖症です。既に汚れている他人の部屋に入っても「きたねえ…」と思うだけでそこまでの生理的嫌悪はありません(害虫が湧くレベルだと嫌ですが)。
汚染恐怖症なので新しい服に袖を通したり、新しい本を読むことに大きなストレスを感じます。ですので何か物を買うときは、機能的問題が無い限りは中古品を選ぶようにしています。ボロボロの本ほど集中して読めます。新しい本だと、指紋がつくのが嫌で拭き取りながら読むので内容が頭に入ってきません。過去には指紋を恐れすぎて入浴と睡眠のとき以外布手袋を付けて生活していました(タイピングがしづらくてめんどくさくなってやめました)。これはほとんど改善しましたが、豆腐みたいな形の整った食べ物を崩すのが嫌で避けていたこともありました。
とにかく新たに汚れるのが嫌です。最近はまた1日に複数回シャワーを浴びるようになりました。その度に浴室の清掃もします。何かに触れるのが嫌でその場から動けなくなることもしばしば。食器やキッチンを汚したくないので基本的に料理は一切しません。
欝気味で何もしたくないときには本当にしんどいですが、実は逆に考えると僕が人間らしい環境で生活できているのは汚染恐怖症のおかげでもあります。度が過ぎているのはさておき、身辺を清潔にしていられると、なんとなく最低限の自尊心は保てる気がするのです。障害を逆手に取ったライフハック…と思って今日も涙をのむのでした。
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