フィンランドは陰キャ大国?
先日NATOへの加盟が報じられた北欧国家フィンランド。
バルト海を臨むスカンジナビア半島の内側部に位置し、西はスウェーデン、北はノルウェー、そして東部はロシアと国境を接しています。
国の面積は日本から九州を除いたくらいの大きさですが、国土の80%が森や湖に覆われ、人口は約500万人程度の小国です。
フィンランドと言えばムーミン原作の地として有名ですが、世界的には内向的な人が多い国としても知られているようです(※1)。
そんな陰キャ大国のフィンランドですが、実は国連の世界幸福度ランキング上位の常連国でもあり、過去5年は連続で世界一となっています(※2)。
背景にはリベラルで寛容な国民性があり、高い税率を受け入れる代わりに無償教育や手厚い福祉を実現する、大きな政府が機能しています(※3)。
34歳の若さで就任した現職の女性首相、マリン首相を中心とした内閣はその象徴的存在であり、閣僚の半数以上が女性で占められるなど非常に前衛的な民主政治が行われている国家としても知られています。
その下地はネット上でも一時期話題になった「フィンランドの小学生が作った議論のルール」にも垣間見ることができますが、こういった政治が成立するベースには誠実な国民性と他者への信頼があるように思います。
またフィンランド人の精神を表すとされる"SISU"という言葉には、厳しい境遇にあっても粘り強くあきらめないという意味があるそうで(※4)、逆境に対するレジリエンス、内に秘める意志の強さを感じさせられます。
豊かな自然と内向的だが芯の通った国民性(とサウナ)。
いち陰キャとして(ロシア鎮静化後に)ぜひ訪れてみたい国の一つです。
※1:
※2:
※3:
ただし近年は移民や難民の増加に伴う福祉の不公平感が顕在化してきており、その反動で右派勢力が台頭してきているようです。
※4:
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