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(連載)新作漫画遭遇記 第一回 『放課後ひみつクラブ』 ジャンル:ラブコメ

 こんばんわ。
 みなさん、社会貢献はしていますか?私はしていません。ですので、今から些細なことですが社会貢献をしようかと思います。


企画「新作漫画遭遇記」について

 今回は、かねてより連載企画として考えていた「新作漫画遭遇記」の第一回目を行おうかと思います。
 この企画の主目的は二つです。一つは、新作漫画を見つけ、感想を残すこと。もう一つは、ささやかながらも新作漫画に貢献することです。

 現代。娯楽は飽和し、面白いのに注目されない作品というのが無数に産まれてしまっています。当然それら全てを再評価の流れに持っていくことは不可能です。

 しかし、新作に貢献することならできるかもしれない!
 

 こういったコンセプトのもと、この企画では新作漫画(連載中または最終巻発売から1年後までの作品)の感想を書いていきます。
 可能な範囲でネタバレを避けながら書いていくので、記事一枚あたりの文字数は少なくなりますが漫画の方に入りやすくなるのではないかと思います。

第一回  『放課後ひみつクラブ』

 第一回にご紹介するのは、「少年ジャンプ+ 火曜日隔週連載中」福島鉄平『放課後ひみつクラブです。

作者略歴

 福島先生はかつて「週刊少年ジャンプ」で『サムライうさぎ』という作品を連載していましたがあえなく打ち切り。
 その後、自身の少年フェチ、女装フェチを強烈に曝け出しつつ魔法少女モノとしての王道を突っ走った異色の作品、『ボクらは魔法少年』で一躍ヒット作家となった福島先生による新作漫画です。

あらすじ

 春。高校の新入生である主人公・猫田は新たな出会に胸を高ならせながら部活を探していた。
 そこで見つけた"不思議なクイズ"という名のクイズを解いた結果、猫田は『放課後ふしぎクラブ』の創設者であり、「学校中の謎を全て解き明かして真実に触れたい」と語る美少女・蟻ヶ崎と出会う。
 そこから猫田と蟻ヶ崎とが謎を解き明かしていく『放課後ひみつクラブ』の活動が始まったのだった。

感想

 やっぱり、福島鉄平先生はめちゃめちゃ絵が上手い!
 『ボクらは魔法少年』でも感じたが、デフォルメを追求した結果生まれた絵と表情の描き方があまりにも美しく、この美麗な絵を見るだけでも十分に価値がある作品だと言える。

 さらに面白いのは、この作品は一応"日常系ギャグ"に分類されると思うのだが、蟻ヶ崎のめちゃくちゃなボケに対し本来ツッコミ要員である猫田が薄っぺらい返ししかしないので半分ツッコミ不在のギャグ漫画になっているところだ。
 それプラス日常モノ・学園モノ。これはなかなか面白い組み合わせだと思う。

 また、さらに付け加えるとこの作品は明確にと藤子不二雄F作品と高橋留美子作品(特に『らんま1/2』)の血を引いている。
例えば、全身を使ったポージングによるボケに対しての辛辣だがあっさりしたツッコミ。これは、現代のコメディからするとかなりテンポが速い部類に入るだろう。
現代であれば、ツッコミの方で大コマを消費するからだ。

 しかし、この漫画のツッコミはあくまでテンポ感重視のセリフによるもの。この辺りは藤子不二雄Fの血を継いでいる、と言える。

 さらに、世界観にも藤子不二雄Fの影響が見られる。まず、この漫画が日常系・コメディ系に分類できるといったのは先述の通りだが、この漫画に入っている要素はそれだけではない。
この漫画には、若干のファンタジー要素が入っていて、通常ではあり得ない"謎"がそこかしこに散らばっている。

 この"ファンタジーを見せよう"という感覚が無く、エッセンスとして使われている要素は正に藤子不二雄Fのいう「すこしふしぎ」の方のSFである。

 高橋留美子系・藤子不二雄F系のギャグやすこしふしぎな世界で行われるゆるい日常、一話完結で描かれるほのぼのかつ笑えるお話といった要素が気になる人はぜひ読んでみて欲しい!

 以上、新作漫画遭遇記 第一回 『放課後ヒミツ倶楽部』でした!次回更新は未定です(すみません)。
 連載企画が無くなるわけでは断じてありませんが、他に書きたいものが溜まっているのでまずはそちらから書いて行く予定です。出来るだけ早く第二回の目処が着く様に善処します!


 ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

(現在、最新一巻が発売中です!!!気になったらぜひとも今のうちに買っておきましょう!!!)


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