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ファイルサーバーとしての Windows Server 2012 セットアップ

前回の続きです。

8年ぶりにサーバーに OS を再インストールしました。
SSD 換装して見違えるほどレスポンスが良くなりました。ここからはサクサクっとファイルサーバー専用機としてセットアップしていきます。

AD など複数の役割を兼任したサーバーをファイルサーバーとしてリインストールした記録です。
2019 年に [PRESS] で掲載していたものを再編集した記事です。

https://pressblog.me
Windows Server 2012 ログオン画面

リモート接続でモニターを切り替えずに操作

前回も少し記載しましたが、サーバーは普段 リモートデスクトップ接続で ワークステーション側から操作するので、キーボードも画面も接続していません。
モニターを切り替えずに操作できるという利便性もありますが、そもそもサーバーを棚の一番上に設置しているため、有線のキーボードとマウスだとケーブルが届かないのです。

そのため今回のように、直接操作が必要なときは無線キーボードを使って操作をしますが、ゲーム用なのでコンテキストボタンも Windows ボタンもついておらず操作し辛いです。

何よりまず、リモートデスクトップ接続ができる状態にしたいと思います。

Logicool製 Wii 用 無線キーボード

[コントロールパネル] > [システムとセキュリティ] > [システム] から、[設定の変更] を選択して、[コンピュータ名] タブにある [変更] ボタンを押下。

コンピュータ名を変更して [OK]。再起動しました。

ついでにワークステーション側もドメインから離脱させて、WORKGROUP に変更しておきました。

CredSSP 暗号化オラクルの修復

仮想マシンの監視(エコー要求 - ICMPv4 受信)を許可して、Ping が通るようにして、IPアドレスで リモートデスクトップ接続を試したところ、

以下が表示されました。職場でも出たことあるやつ❗️

Windows Update すれば改善するので、早速インストールします。

128個の更新があった!

Windows Update 完了!

Windows Server 2012 の Windows Update が終わりまして、再起動後に無事 RDP (リモートデスクトップ接続) が繋がりました。

PCからリモートデスクトップ接続

iPhoneX からも RD client という app から繋がりました。

リモートデスクトップ接続は便利ですが、昔からホームエディションのWindows では搭載されていないので、ご利用されたい方は TeamViewer などのサードパーティ製アプリケーションをオススメします。

記憶域プール構築

次は、記憶域プールを構成します。
SSD に Windows Server 2012 を再インストールしてシャットダウン後、残り 3 本の HDD をぶっ挿して再起動しました。以下のように 記憶域プール エラーのメッセージが表示されました。

ちょっと見ずらいと思うので拡大しますと、ビックリマーク が出てます。

記憶域プール myStragePool ってスペル間違ってる!

物理ディスクは認識しているようで PhysicalDisk1、PhysicalDisk2、PhysicalDisk3 と 3台表示されています。

3TB、2TB×2 を認識

でも、ディスクの管理には表示されていません。

GUIから削除できない 記憶域スペースを PowerShell で強制削除したりしました。以下のサイトを参考にさせていただきました。

正常ではない仮想ディスクを修復しないと後続の処理ができません
アクセス権限がないと拒否されました

再起動後、データを認識するには至りませんでしたが削除まで完了しました。やはり、先に 4TB の HDDを購入してバックアップを取得しておいてよかったです。

作業に入る前に、理解が難しい記憶域の構造を MCP 70-40 のテキストでおさらいしておきます。
今回の例で言うとハードディスク 4TB と 3TB が、写真の図の物理ディスクに当たります。そして、物理ディスクを「記憶域プール」としてひとまとめにして「記憶域スペース」という仮想ディスクを作ります。これをディスクドライブに割り当てます。

赤本の P.45 結構序盤に記載あります

Linux の論理ボリュームマネージャに似てますね。

記憶域プールの作成

まずは、記憶域プールから作っていきます。

記憶域は 3TB と 2TB で構成

サーバーマネージャー > ファイル サービスと記憶域サービス > 記憶域プール を開き、

記憶域プール

タスク メニューから「記憶域プールの新規作成...」を選択します。

ウィザードが開くので「次へ」

記憶域プールの新規作成ウィザード

名前は「myVirtualPool」にしました。しかしここで選択できるディスクが表示されませんでした。

選択できるディスクが!?

これは、「ディスクのリセット」で表示されるようになりました。

ディスクのリセットはコンテキストメニューにあります

リセット後、物理ディスクが表示されるようになり「次へ」を押下します。

物理が表示されるようになりました

物理ディスク 2台のチェックボックスにチェックを入れて、割り当ては「自動」のまま「次へ」を押下します。

3TB と 2TB のディスクを選択

「作成(C)」を押下します。

2.73TB + 1.82TB = 4.55TB

すぐに作成されました。

記憶域プールの新規作成ウィザード 完了

仮想ディスクの作成

次は、記憶域プール から 仮想ディスク を作ります。

仮想ディスクにある「タスク」メニューから、「仮想ディスクの新規作成...」を選択します。

仮想ディスクの新規作成

ウィザードが開くので「次へ」

仮想ディスクの新規作成ウィザード

先ほど作成した 記憶域プール「myVirtualPool」4.55TB を選択して「次へ」

記憶域プールの選択

仮想ディスクですので、名前は「myVirtualDisk」にしました。
「次へ」

仮想ディスク名の指定

レイアウトは、RAID と同様で Simple が RAID(0)、Mirror が RAID(1)、Parity が RAID(5) と考えればよいかと思います。
僕の場合、記憶域は一つのディスクとして認識させるのが目的で、バックアップは別で取得するため「Simple」でいきます。
「次へ」

記憶域のレイアウトの選択

プロビジョニングの種類は、最小限と固定が選べます。「固定」にしておきました。
「次へ」

プロビジョニングの種類の指定

仮想ディスクのサイズを指定できます。最大サイズを指定しておきます。
「次へ」

仮想ディスクのサイズの指定

記憶域スペースの作成

最後に、記憶域スペースを作ります。

作成した仮想ディスクを右クリックして、「ボリュームの新規作成...」を選択します。ウィザードが開きます。

新しいボリューム ウィザード

プロビジョニング先は、サーバーが 複数あると選択肢が増えるのでしょうが我が家は 1 台構成のため、そのまま「次へ」

サーバーとディスクの選択

僕はそのまま「次へ」を選択しましたが、フォルダーに割り当てするとドライブレターが増えずに便利かも知れません。

ドライブ文字またはフォルダーへの割り当て

ファイルフォーマットに NTFS 形式と ReFS 形式 が選べます。ReFS は Windows Server 2012 から追加された新しいファイル形式です。ただ、有事の際にクライアントPC から現状読み込めないため、NTFS にしました。

ファイル システム形式の選択

「作成(C)」

確認画面

すぐに完了しました。

新しいボリューム ウィザード 完了

Backup ドライブのデータを全てコピーして完了です!

完成!


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