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7月読書メモ

ケーキの切れない非行少年たち(漫画)/宮口幸治、作画:鈴木マサカズ

ケーキの切れない非行少年たち(文庫本)/宮口幸治

6月に読んだ「まなの本棚」(芦田愛菜(著))の中で、
芦田愛菜ちゃんが、ちょっと難しそう、とっつきにくそうという本は、
漫画版とか、子ども向けに読みやすく書かれているものを読んでから読むと
読みやすくなるから、そうしていると語っていた。

自分は大人だし、ちゃんと大人向けのものを読めなければと考えていたが、
あの、めちゃめちゃ賢いであろう芦田愛菜ちゃんでもそうするんだって知って、
なんか自分が変なことにこだわってたんだなぁって馬鹿馬鹿しくなり、
しっかり漫画を読んでから、文庫の方を読みました。

漫画で、実際の事例をイメージ出来るので、
かなり読みやすかった。

内容については、もっとしっかり読み込んで、
自分に出来ることは何か?まで考えたい。
支援職とする人は読んでおいたよい一冊だと思いました。

真綿の檻/尾崎衣良

Twitterでよく広告として、数ページだけ読めるようになっており、
内容が気になっていた。
話も短そうだったのでさらっと読んでみた。

主人公をストレスのはけ口にしていた
(どこまで自覚的だったのかはわからないけど)母親の姿を読みながら、
私はこんな母親になっていないか(今後ならないか)と
ちょっとドキドキしながら読んでいた。

親と子の関係って「産んだから」「血がつながっているから」
絶対的な絆みたいなものががあるというわけではなく、
日々を重ねて、せっせと創り上げていくものと実感。

ラストに希望があって、よかったです。

君の心に火がついて/ツルリンゴスター

Twitterのフォロー中の人がおすすめしていたので読んでみた。
この本の感想は自分の中でまだ、まとまらない。

ただ、これ読んでみて欲しい、いろんな人に。

色んな違和感を無視せずに、気付くこと。
その違和感、心地の悪さの原因は本当に自分(もしくは自分でない別の個人)の落ち度なのか?
調べたり、考えるほど、そのバックグラウンドの大きさに
途方にくれることはあるんだろうけど。

それでも、それを無視して、自分が悪いとかってことにおさめることでは、
誰も救えない問題なのかもしれない。
なんてことを考えたり。

女の子がいる場所は/やまじえびぬ

ムーちゃんとてをつないで〜自閉症の娘がおしえてくれたこと〜/みなと鈴

実際に、知的障害のある子どもさんの母親である作者。
生活の中にある困難さや、
知的障害の子どもを育てるがゆえの苦悩みたいなものが
すっごいリアルに描かれているんだろうなぁ。

「いるんだろうなぁ」という表現にしたのは、
多分、どこまでいっても、本当のリアルさをわかるわけではないのだろうなぁって思うから。

でも、漫画の中で、大変さや辛さだけでなく
「喜び」もあると、主人公(知的障害の子どもを育てる母)が言っていて、
その言葉にハッとした。

障害のある当事者や家族の「大変さ」「辛さ」みたいなものに着目しがちだけど、
障害のある当時者たちってただただ「大変さ」「辛さ」を抱える人、
だから、助けてあげないといけない人みたいに捉えるのは、
すごく短絡的なのかもしれない。

ただ「大変だよね」「辛いよね」っていうことだけでなく、
その人たちの生活の中のきらっと光る「喜び」「幸せ」というものも
ちゃんと見える支援者でありたい。

マトリズム 1〜3巻/鈴木マサカズ

精神保健福祉センターでは、保健センターにいた時よりも
「依存症」に関する業務が多い。

「薬物依存症」に関することにも携わることがあるけれど、
とんとイメージがわかない。
「薬物」を実際に見たこともない。
薬物の売買って案外身近なところで行われているとは聞くけど、
自分の周辺では全く聞いたことがないので、
そんなに身近にあるものなの?!って信じ難い。
ギャンブルみたいに、ちょっと試しにやってみようっていうのも
難しいし(ダメ、絶対)
KindleUnlimitedにこの漫画があったので試しに読んでみた。

マトリ=麻薬取締官が主人公で、
その人たちが取り締まる人の物語が
数話に渡って描かれているという構成。

読んでみて、
薬物にはまってしまうきっかけというのはどんな人でも持ちうる。
インターネットを利用することで、
手に入れるハードルが下がった面もあるんやろうね。

結構、読んでてしんどい。ハード。
薬物使用、売買とか取り扱った話をハッピーエンドするほうが難しいよね、そりゃ。
続きは気が向いたら読もうかな。

カジサックの質問力:もう、つまらない時間を過ごさなくて良い!/焚き火たかじ

フォロワーの保健師さんと会って話してみたいと計画中。
(第1回目の日程まで決めていたけど、コロナ応援の都合もあり頓挫、、、実現は少し先になりそう、、、)

私自身は、あまり人の話を深掘るのが上手ではないと感じている。
(どっちかっていうと自分のことを話したくなっちゃう)
ちょっとでも上手に話を聞けるようなヒントになればと思い読んでみた。
普段の会話の中でも、活かせそうなことがあったので、
まずは同僚と話す時とかに活かしてみよう。

まとめ

振り返ると、
7月はジェンダーとかが取り上げられている本を
よく読んでいた。
自分の中で1つ気になるトピックスなんだろう。
自分も女で、母で、娘もいるというのが要因か。

自分が子どもの時よりも、
お迎えにお父さんが来ていることも多く、
父親が育児に参加しているなと思うし、
男女のあるべき姿みたいなものに異を唱える声も
大きくなりつつあるように感じている。

でも、一方で、
女の子だし・・・、男の子だから・・・とか
っていう元からある考え方が
自分も含め、強くあることも感じる。
そういう価値観が必ずしも悪とは限らない。
でも、誰かにとっての悪にはなりうる。
それは新しい考え方も然り。

自分の考えが絶対ではないということ。
どんな思想も誰かの救いにも、障壁にもなりえること。
それらを自覚しながら、
必要なら変化をすることを厭わないこと。
読書はその一助になる。