R−1グランプリの話

昨日はR−1グランプリ一回戦の予選だった。

今年が芸歴的にラストイヤー。
昔は出るのが怖くて怖くて仕方が無かった(今も余裕で緊張するが)。

大学生の時、サークルの友達に促されてノリで出場した際は、当日スベって恥をかくのが急に怖くなり、会場に向かう阪急電車の中で、用意していたフリップだけを置き引きされた、と有り得ないキモい嘘をついて当日キャンセルした。
同じ日に出場していたサークルの後輩は見事一回戦を突破していて、余計に恥ずかしかった。

芸人になってからも「三又又三のそっくりさんばかり集められた椅子取りゲーム」という、謎の世界観のコントを披露して爆死した事もあれば、朝まで粘ったが何も産まれず血迷って一発ギャグだけで2分間押し切り、奇跡的に一回戦を突破した事もあった。
その勢いのまま二回戦でフリップネタをして、ネタの途中で全フリップを客席に落としてしまい、「すみません」を連呼しながら優しいお客様からフリップを受け取り、そのままネタが終了した事もあった。
梅田のHEPに行くと今でも思い出す、非常に辛く悲しい思い出である。

そんな僕にとってのR−1グランプリ集大成。
6年前にSNSで【今日の一変化】を始め、コンビでのショートネタになり、ピンネタにも応用してR−1グランプリでも徐々にウケるようになった。
しかし、ここ2年連続は準々決勝止まり。
今年こそは絶対にその壁をぶち破り、勢いに乗って決勝に行くんだ!
決勝に行くんだ!!行くんだ!!!

そして迎えた一回戦の本番直前。
カツラと衣装の感じが少し気になり鏡でチェックしていたら、急にスタッフさんに注意された。
何故かと思ったが、よく見るとそこは女子更衣室だった。
白髪のカツラを被った変態おじさんが女子更衣室の鏡の前でウロウロウロウロ。
完全なる緊張。11年目の不覚。
確かに壁にはしっかり「女子更衣室」と書かれていた。
更衣室に誰も居なくて本当に良かった。
危うく舞台直前に捕まるところだった。
違うテレビの出方するところだった。

何とか一回戦は突破できたものの、この先もまだまだ何かが起きそうだ。
そら楽しみよ。

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