コンセプト・テストプレイ編|ボードゲーム開発ノート〜でめたろうを例に〜
こんにちはカイゲです。今回はコンセプト・テストプレイ編ということで、ボードゲームづくりの初期〜中期工程の紹介です。
大事なコンセプトのブラッシュアップ、そして面倒なテストプレイ用データを効率よく更新する方法を紹介します。
仲間をあつめシナジーを生むゲームを作りたい
前作「ジャックたちと豆の木レース」はタイル配置だったので、次は仲間をあつめてシナジーが生まれるゲームを作ってみたいね、という事に。
もこ氏・てぃっしゅ氏がTeamFight Tactics(TFT)のゲーム実況を見たりプレイしたりしていたこともあり、「弱いキャラクターでもたくさん集めると強くなる」「強いキャラクターは仲間にするコストが高い」「キャラクター同士にシナジー効果を持たせたい」などのコンセプト案が出ました。
三太郎バトル(仮)
そこで、複数の昔話を混ぜ、頻出するキャラクター(例えば「おじいさん・おばあさん」「犬」など)を集め、混成ユニットで得点を競う…というゲームを考えました。
テストプレイは今回はココフォリアを使いました。TRPGでメンバーが慣れていたのと、画像を放り込むだけでカード化してくれるのが便利。
当初の名前は「三太郎バトル(仮)」。桃太郎のほか、金太郎、浦島太郎を強キャラとして取り合うゲームを考えていました。
しかし、「少ないカード数ではシナジーを生む組み合わせが作りにくい」「動物コンボのほうが強くなりがち」「あれ、三太郎が取り合いになってくれない?」などの問題を抱えることに。
更に既存のボードゲームにテーマが近いものが見つかり、路線を変更することにしました。
そしてでめたろうへ
「スカウトする」という仕組みを残し、テーマも桃太郎に絞って今の原型が出来たのが1月中旬。この頃は「新説・桃太郎(仮)」と書いてありますね。
ここで新たに直面する問題が、「こまめに能力を調整したいけど、そのたびにカードの画像を更新しなければならない…。」ということ!
テストプレイのための画像はIllustratorではなくFigmaで作っていたので、Googleスプレッドシートを連携するプラグインを試してみました。
Figmaとスプレッドシートを連携
Google Sheets Sync。それは神のプラグイン。
Figma上でレイヤー名をGoogleスプレッドシートのカラム名と一致させておくと、自動的にこれを適用してくれるというツールです。有料部分で詳しい手順などを紹介しています(サンプルつき!)
これで、オ卓メンバーの誰がスプレッドシートを更新しても、1クリックでFigmaのデータが更新されるようになりました。(この手の作業は手作業したら更新漏れする)
この仕組みのおかげで、オフラインテストプレイぎりぎりまで調整した内容を反映させることができました。
「鬼が弱すぎる」などの課題点がありつつも「わかりやすい」「サイコロでドキドキする」などのいい反応をいただき、ゲーム調整への励みとしていました。
キャッチコピー決め
コンセプトとゲーム性が定まったことで、キャッチコピーを決める会へ。
ゲムマ春2024のサークルカット用には「桃太郎の子孫たちがサイコロで鬼に挑む!」
最終的には「サイコロ振って鬼退治!?新たな伝説となれ!」に決定しました。
テストプレイ、そしてブラッシュアップ
テストプレイをしつこく繰り返し、能力や必要なきびだんご数の調整をしました。
協力者を招いてのテストプレイは各回3-5名の方に参加いただいていました!(ありがとうございます)
完成品に近い形で検証テストプレイ
ビジュアル面の制作をFigmaからIllustratorに移し、見た目もブラッシュアップに入っています。ここまでありがとうFigma!Google Sheets Sync!
(イラストについてはイラスト編で、見た目のブラッシュアップについてはロゴ・アートワーク編でお伝えします!)
たくさんのテストプレイには、それの効率化が欠かせない
前作「ジャックたちと豆の木レース」はタイル配置ゲームなので、カードの種類も少なく、枚数調整がゲームバランス調整のメインでした。
しかし、今回のような「カードが1枚1枚違う」系のゲームでは、カード一覧とテストプレイ用の素材を同期する手間をどれだけ簡単にするかが検証のスピードに直結します。
今後も同様のバランス調整をすることがあればGoogleスプレッドシートとFigmaの連携は使っていきたいと思います。
(反省点)カード類のテストプレイはココフォリアよりもユドナリウムのほうが触り心地がよかったかもしれない…これは今後また検証していきたいです!
有料宣伝:データ連携の具体的な手順・方法(サンプルデータつき!)
有料記事部分はテストプレイ用のFigmaとスプレッドシートを連携する具体的な手順・方法です。
説明はザックリですが、その分36枚カード用のサンプルデータをつけました!じっくり解剖して、今日からテストプレイをラクにしよう!
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