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ピオグリタゾンの浮腫考察 つづき

インスリンとNa再吸収促進に関連性がイメージできなかったので
文献引用。
→「インスリンの血管作用」_pdf (jst.go.jp)
これを見る限りだと、インスリン自体が循環動態に影響する可能性はまだなんとも言い難い感じなのかな。
確かにインスリン抵抗性の改善だけが浮腫と関連づけるとメトホルミンみたいな他剤でも同様に起こるリスクはあり(多少はあるんだろうけど、メトホルミン→下痢みたいなイメージ。メトホルミン→腸管浮腫→下痢みたいな間接的関連性はあるかもしれないけど、その深堀りは今は省略。あくまでピオグリタゾン特異的な特徴を探す意味で…)

腎臓の集合管に作用したといえる文献としてはこちらかな
「チアゾリジンジオンはPPARγによりENaCを介する腎臓の塩吸収を刺激して体液量を増大させる」→ _pdf (jst.go.jp)
確かにアミロライド(日本で認可されていないがK保持性利尿薬で集合管に作用する)やノックアウトマウスで示されている(都度思うんだけどこんなことのために使われてしまうマウス、ムゴいよね…マウスだって命尊い…)

「PPARγ」 ja (jst.go.jp)
そもそもPPARという言葉の語源がそもそもペルオキシソーム(代謝に関わる細胞小器官でほぼすべての細胞におる)。これみる限り、まぁαβγ123…と色んなアイソザイムがあるにしても腎臓にめっちゃおるっていうかどこにでも分布しているような気も…

ただ脂質代謝を促進させるためにPPARαをターゲットにしたパルモディアがあるように、やっぱり流れ弾当たっちゃった説(PPARγが腎臓集合体にも多数発現)が一番有力なのかなぁ…。腎臓って濾過再吸収メインの臓器にそんな代謝に関わる受容体が密集してるのかが何となくピンとこないなぁ…。

まぁおちょこの脳みそで考えるにはこれ以上は沼なので、インスリンの血管作用の文献でインスリンの可能性の視野が広がっただけでも面白かったので良しとしよう。

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