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そして10万部の大ヒットは生まれた。

6月4日に初版3万部搬入で始まった「読書という荒野」は、発売から1ヶ月を待たずに刷り部数で10万部の大台に達した。

幻冬舎でも初版3万部以上の単行本は年に数えるほどしかない。(そもそもこの時代にどの出版社でも1万部以上の単行本が少ない)

社内にはもっと刷れるという意見もあったが、売れればすぐに重版すればいいし、そちらのほうが見城も我々も気分がいいので、個人的には妥当な初版だと思っていた。

そして搬入日の翌日となる5日に2刷が、全国発売日である6日には早くも3刷がかかった。朝から注文の電話が多い。SNSでもバズっていた。箕輪編集室が発売日に仕掛けた作戦が奏功しているのだ。

https://twitter.com/takamin_/status/1004990912420667392?s=21
(動画を制作してくれた箕輪編集室の吉田貴臣さん)


この初速は予想以上だった。

さらに4刷が11日に決定。もはや「刷ろうか? どうする?」ではなく、「いつ、何万部を刷るか?」という選択だった。16日(土)には朝日新聞読書面でランキング1位として紹介、「王様のブランチ」でも8位と紹介された。

営業部隊はデイリーで全国の書店のPOSを追いかけて、店頭展開にも目を光らせていた。

6月1日から「News Picks Books 創刊1周年フェア」を全国で約1000店舗の規模で展開、シリーズ最新作の「読書という荒野」を迎える売場準備を整えた。

このフェアは1年前の創刊から今までに刊行した「News Picks Books」の全点を、すべて帯を変えてPOPや拡材と一緒に並べるというものだ。準備には半年をかけた。小冊子なども作り、担当の箕輪や箕輪編集室のデザインチームはこのフェアの準備のためにGWの全日程を費やした。


書店からは上記のフェアだけでなく、「読書という荒野」の中で紹介されている数十点の本を一緒にならべて「見城徹の本棚」を作りたいという要望が相次いだ。

結果的に約30店舗でフェアが展開されている。そして嬉しいことに、吉本隆明氏や石原慎太郎氏の著作など、並べられた本も売れている。

見城は大げさでなく本当に分刻みのスケジュールの中、サイン本を作成。購入者への感謝のメッセージも入れた。それらはすべて売れて、書店さんには大いに喜んでもらえたと思う。売場にも実際に足を運び、自分の目で展開を確認してもいる。やりづらいと思われる自著の宣伝も率先して引き受けた。

営業としては見城を動員するイベントもセットした。まず発売直後にイイノ・ホールでのNewsPicks主催があるので、我々は売れが一旦は落ち着くころを見込んで、(ベストセラーになっていることを前提に)紀伊國屋ホールをブッキングした。「もし売れてなかったら」「人が集まらなかったら」と心配してくれる人は社内にもいたが、箕輪も私も何の迷いもなかった。嫌がる見城が一瞬「営業のためになるなら、やってもいいかな」というマインドになった隙を狙って頼み込んだ。

それが7/18のこのイベントだ。

https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20180612100000.html

紀伊國屋ホールは「読書という荒野」にも出てくるが、見城の青春の劇場。ここのステージに見城を立たせるのは面白い、と箕輪とも意見が合った。

発売から1カ月。セールス的にはもう成功していると言っていいのかもしれない。でも、誰も満足していない。1冊でも多く売る。

発売から1ヶ月経った今でも、テンションは発売日から何も変わっていない。


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