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葬送のアルーレン〜アルーレンの今〜

魅惑「ふざけるな。私はカードをプレイしても手札が減らないデッキだ。」

豆「お前の前にいるのは、カードをプレイするたびに手札が増えるデッキだ。」

豆「自害しろ。アルーレン。」

魅惑「ありえない、この私が……(Concedeポチー)」

 
 みなさんご無沙汰しております。otabaです。エルドレイン後のレガシー環境は、正に群雄割拠。様々なデッキにチャンスがあるという意味では良環境と捉える人もいるでしょう。
 しかし、その裏で泣いているデッキがあるのも事実。アルーレンもそんなデッキの一つとなっています。
 この記事はそんな環境に抗うお話です。


1、アルーレンの立ち位置

 今の環境でのアルーレンの立ち位置は、正直あまり良くない。アルーレンを使っていると心の中の魔族が囁いてくる。

「驚いた。リソース勝負をしたいなら豆の木を使えばいいし、コンボしたいなら最後の審判でいいじゃない。なぜそんな回りくどいデッキを使っているの?」

「このデッキはデルバーや土地単に強いんだよ。」

「なら益々こんなデッキ使う必要ないでしょ?」

「どうして?」

「そんなデッキどこにもいないじゃない。」

 これは11/25に行われた2023 Asia Legacy Championshipのトップ8である。この結果はアルーレンにとってあまり歓迎されたものではない。
今までのアルーレンはコンボには弱いが、デルバーや、その他中途半端な速度のフェアデッキに強いということでアイデンティティを確立していた。これは、がっぷり四つに組ませてくれる相手にリソース負けすることはほぼないためだ。しかし、エルドレインの森で「豆の木をのぼれ」が登場してからはこの認識が覆された。

 豆の木コントロールは、中盤のアドバンテージ獲得能力がすさまじく、今まで使っていた4Cアルーレンでは、豆の木コントロールに高い勝率を出すのはかなり難しかった。
 かつて「人を殺すクリーチャー」として恐れられた「自然の怒りのタイタン、ウーロ」ですら、今やレガシー環境の「一般アドバンテージクリーチャー」に成り下がっている。それを証明するかのように、ウーロはBUG豆の木ですら使わないカードとなっている。
 普通にドローしていては追いつかないような膨大なアドバンテージを豆の木は稼ぎ出すのだ。

 ならばコンボをと言いたくなるが、手札が減らないピッチスペルを擁する相手に「魔の魅惑」を通すのは至難の業である。リーグに潜っては様々な豆の木コントロールに粉砕される日々を送っていた。
テンポ系デッキには相変わらず強いので、まずは豆の木コントロールに勝てるアルーレンを構築することを目指すことにした。

2、迷走のアルーレン

 豆の木系統のデッキを回してまず感じたのは、「豆の木を登れ」を置けないと始まらないという点だ。特にミラーマッチではこれが顕著で、どちらが先に、何枚豆の木を置けるのかの勝負になるとすら感じた。
 それを踏まえて、一番最初に構築したのが以下のような形だ。

名付けて5C豆の木カスケードアルーレン

 モダンには「豆の木をのぼれ」を相手よりも1枚でも多く置くために、豆の木カスケードなるデッキがあることを聞いた。「断片無き工作員」が入るのであれば、アルーレンギミックに自然に入れ込むことができるだろうという安易な発想である。ちなみに豆の木だけが当たるようにしたバージョンも組んだのだが、サイが2枚並び立つならまだしも、リソースを投げうって豆の木を置く程度では割に合わず、レガシーではさすがにテンポが悪すぎて話にならなかった。
 話を戻そう。結果としては一応豆の木デッキにだけは強くなり、リーグでたまに4-1するくらいには勝った。ただ基本3-2と2-3であり、安定した勝率とは言い難かった。このデッキを一言で表すなら「アルーレン抜いてよくね?」である。世のアルーレンユーザーが最も言われたくない言葉でアンケートを取ったら間違いなく上位にランクインするであろう一言。
 無理やり多色化したことで「血染めの月」1枚で投了に追い込まれる。結局セットアップまで時間がかかるので、苦手な相手への相性が改善していない。アルーレンの強みが何もないこのデッキはまさにそんな紙束だった。
 それなりに時間とチケットを書けて構築したにも関わらず、強くはならなかったこのデッキはお蔵入りとなった。
 
 しかし、豆の木とアルーレンの間には少しの可能性を感じたので、より相性のよいヨーリオン型で試そうとしたのが次の4C豆の木アルーレンである。

 このデッキは、以前のNoteで紹介したものに、そのまま豆の木をぶち込んだものである。5マナ以上のカードはぱっと見「ロリアンの発見」と「空を放浪する者、ヨ―リオン」「そして「Force of Will」くらいしか見当たらないかもしれないが、そんなことはない。X呪文もマナが余る後半に5マナ以上で唱えることができ、意外にも相性は悪くなかった。デッキの基本構造も優秀なので、負け越さない程度の結果を残すことはできていた。ただ、このデッキに関しては、環境が許してくれていないと感じた。
 このデッキを試したころのメタは、すでに豆の木コントロールを中心に回っていた。中盤から圧倒的なアドバンテージをたたき出す豆の木コントロール。盤面が整う前に自分の動きを押し付けるコンボや黒単や赤単、イニシアチブに代表されるストンピィ系のデッキ。そしてコンボやイニシアチブに強いテンポデッキの三すくみとなっている。その中の二つに勝てるならば悪くはないのだが、テンポデッキに元気がないせいか、押し付けるタイプのデッキが大流行していた。令和6年目の今、「Force of Will」を引き込みにくい80枚のデッキが生き残れる環境ではなくなっているのだ。

3、基本に帰れ、BUGアルーレン

 どうやら豆の木コンに対してこちらも豆の木を置いていくタイプのアプローチは、苦手な相手にさらに苦手になっていくだけのようだとようやく気付いた。ここでまたしばらく負け続ける日々を送り、レーティングが1700ほどまで下がっていたころ、MOのストリーマー「Ark4n」がアルーレンでLegacy Leagueを5-0したというtweetが回ってきた。それが以下のデッキである。

MOのバグで色が抜けるハーフリング君

 このデッキのコンセプトはマナクリーチャーを最序盤に置いて、強力な3マナクリーチャーを叩きつけるというものだ。そのために用いているのが「緑の太陽の頂点」である。「緑の太陽の頂点」はマナフラッド対策として非常に優れている。マナの注ぎ込み先になるだけでなく、徐々に薄くなっていくライブラリーに戻り続けて、強力なカードの水増しとなるのだ。また、「洞窟のハーピー」を使用せずに、完全に「生ける願い」にシフトすることで、死に札を生まない工夫をしている。「生ける願い」と「緑の太陽の頂点」のダブルツールボックスともいえるこの構築は、テンポの悪さが若干気になる。しかし、マナクリーチャーから「トレストの使者、レオヴォルド」をはじめとした3マナの強力なカードを連打するプランは、豆の木コントロールに負けない継戦能力を発揮した。
 サイドボードに目を移すとまず目を引くのが「基本に帰れ」だろう。久々に使ったこのカードは今の多色環境に置いて驚くほど強力で、序盤の隙をついて置いたり、消耗戦となった後半に置けたりすればゲームを決定づける一撃となった。
 メインボードから豆の木コントロールと互角に戦えるこの構築は、なかなか魅力的だった。しかしその反面、様々な相手に対して耐性を落としており、やはり一線級のデッキとは言い難かった。例えば「オークの弓使い」を採用しているとはいえ、除去が薄いのは相変わらずなので、序盤に「濁浪の執政」に着地されるとどうしようもない展開が多々あった。4Cアルーレンではお客様だったデス&タックスは、「カルドラの完成体」と「Karakas」の存在で殴り切ることは不可能。コンボは「アーチリッチ・アサーラック」に頼る関係で、通すことも難しい。
 他の形なら有利な相手に勝てないというのはいかがなものかということで、もう少し他の形のBUGアルーレンを模索していくこととした。

4、よみがえれアルーレン

 「緑の太陽の頂点」と「生ける願い」を採用したBUGアルーレンをしばらく回すうちに、漠然と感じていた違和感が形となってきた。それは、デッキ内における「魔の魅惑」の弱さだ。もともと「魔の魅惑」というカードは単体で何もしないというのは周知の事実だ。しかし、このデッキにおいてはその弱さが際立っていた。
 その原因は一つ。デッキ内に「魔の魅惑」と合わせて引きたいカードが「生ける願い」しかないからだ。相手にも恩恵を与える関係で「魔の魅惑」は気軽に先置きできるカードではない上、重ね引いても恩恵がない。ならば枚数を減らしたいところだが、今の環境は、押し付けが強く、だらだらと引き延ばして待っていて受けられるほど甘いものではなくなっている。そのため、コンボを確実に決めたい相手が多く、魔の魅惑は4枚から減らしたくはないというジレンマに陥ってしまっていた。
 また、コンボの強度も問題だ。「アーチリッチ・アサーラック」1枚でコンボを決める関係で、除去1枚で止まってしまう脆弱さも抱えていた。
 「魔の魅惑」を最大限生かし、コンボの強度を上げるには、「悪意の大梟」や「氷牙のコアトル」のような場に出ただけでアドバンテージを稼ぐクリーチャーと「洞窟のハーピー」がなんとしても必要だった。しかしこれは、大オーク環境において現実的ではない。「オークの弓使い」に焼かれずに「魔の魅惑」と相性のよく、運が良ければ勝ちまでつながるクリーチャー。これを解決するのはあいつしかいない。そう「断片無き工作員」である。

アルーレンのピンチに駆けつける頼もしいやつ

 このカードは「生ける願い」を採用したアルーレンと相性が良い。「魔の魅惑」設置後、このカードを唱えると「洞窟のハーピー」または「生ける願い」を引き当てるだけでそのまま勝ちが狙えるからだ。さらに、このカードを採用することで「洞窟のハーピー」にも意味を持たせることができるようになる。求めている要素が全て入っていると感じたので、採用を軸に、他のカードの採用を考えていくこととした。

 まず行ったのが、弱点の克服である。BUGアルーレンは、4Cアルーレンに比べて無理なマッチアップを生みやすい。これは、メインボード内の対応力の低さによるものだ。それらを一つ一つ潰して、できるだけ多くのデッキに勝てる形を目指した。

弱点① デカブツ達

 初めにどうにかしたいと感じたのは「濁浪の執政」と「カルドラの完成体」だ。「カルドラの完成体」が苦手なのは以前からだが、1/1の飛行・接死生物の採用ができない現在「濁浪の執政」の存在までもが重くのしかかっていた。これらの対策自体は容易だ。バウンスすればよい。
 「断片無き工作員」の邪魔をせずにメインから積めるバウンスには優れたクリーチャーが存在する。「厚かましい借り手」である。

パチパチやってる相手の顔面に叩き返せ

 このカードはずっと前に試して微妙と感じ、採用することはあまりなかった。しかし今の「生ける願い」型だからか、それとも環境に合っているからか、非常に頼もしく感じるカードとなっていた。

弱点② ロックカード

 次にどうにかしたいのが、コンボを封じてくるロックカード達だ。BUGアルーレンは以前は「突然の衰微」で対応していたのだが、今の環境において既に「突然の衰微」は除去として信頼できないカードとなっている。代表的なアグロであるゴブリンやイニシアチブは4マナ以上の脅威を叩きつけてくるので、本当に除去したいカードは除去できないものとなっている。除去の枠を様々なカードと差し替えながらリーグに潜っていると相当な頻度で「破滅的な行為」をサイドインしていることに気付いた。このカードは非常に広い範囲をカバーするので対コンボ以外はどの相手にも入れたいと感じさせるカードなのだ。ならばいっそメインから入れてやろうということで採用してみたら、これがかなり強かった。

おじ大歓喜のあの頃カード

 ロックカードへの対策となるだけでなくBUGアルーレンが苦手とするデス&タックスや、「ウルザの物語」へのメインボードからの効果的な回答となったのだ。さらに全く考慮していなかったのだが、打ち消しでしか対応できなかったカスケードクラッシュのサイトークンにもメインから簡単に対処できるようになってしまった。

サイの4体とばし気持ちよすぎだろ!

弱点③ マナフラッド

 しばらく「喜ぶハーフリング」入りのアルーレンを回していて、非常にマナフラッドしやすくなることに気付いた。そのリスクをとってまで採用し、豆の木コントロールとの戦いで強く出られるかというとそうでもなく、むしろ後半にマナばかりでて何もできないという展開を生みがちだった。以前のアルーレンは「ロリアンの発見」を採用することでそれを克服していたのだが、BUGアルーレンには枠を取れない。また「喜ぶハーフリング」は無色マナしか生まないため、ハーフリングを絡めて加速する展開が押し付けデッキに有効に働いている気もしなかった。それどころか、コンボパーツに割くリソースを除去などで奪われていると感じるほどだった。破滅的な行為を採用したこともあり、思い切ってマナクリーチャーを不採用とし、後半になっても無駄になるカードを減らしマナフラッドを抑えることとした。


5,BUGアルーレンの完成

 そうして完成したのが以下のデッキである。

このデッキは1/7(日)に5-0したものだ。この構築に変えてから4-1を連打しておりかなりの勝率を維持している。

① メインボード

マナベース
 一般的なBUGアルーレンよろしく土地は20枚である。ゲームが長引きフェッチ先の土地が足りなくなることがままあったので、フェッチを1枚「Tropical Island」に変えた。また、対応力を上げるために、「耐え抜く者、母聖樹」を採用している。
オークの弓使い」の4枚採用
 このデッキで必ず4枚採用しなくてはいけないのは「オークの弓使い」である。このカードは苦手なマッチアップを乗り越える原動力となるので、4枚投入を強くお勧めしたい。
魔の魅惑」の4枚採用
 また、先に述べた通り「魔の魅惑」も4枚投入をお勧めする。今の環境では、コンボは多くの相手に必要となる。決めたいときに確実に決めるために、フル採用がよい。
「生ける願い」の3枚採用
 「生ける願い」はコンボへとつながる優秀なカードであるが、4枚採用する必要はない。どのマッチアップに対しても、2枚も持ってくれば十分で3枚目の「生ける願い」を撃ってまで持ってきたいカードはサイドボードに存在しない。テンポ的にも手札にだぶつきにくい3枚採用がよいと思われる。
忍耐」のメイン3枚採用
 「忍耐」はメインから多めの3枚採用をしているが、これは現在のレガシーリーグにリアニメイトを始め多くの墓地利用デッキが存在するためだ。豆の木コントロールも積極的に墓地を使ってくる関係上、この枚数がよいと思われるが、メタによって変動しそうな枠ではある。もし2枚に減らすならば入るのは「断片無き工作員」だろうか。
「厚かましい借り手」と「破滅的な行為」
 前述の「厚かましい借り手」と「破滅的な行為」は2枚ずつの採用となっている。これらは一種のメタカードであり、これ以上増やすと構築が歪むのでサイドアウトのしやすさも考えて2枚で十分と思われる。

② サイドボード

「青霊破」の3枚採用
 現在レガシーはゴブリンやイニシアチブ等の赤いデッキが非常に強い。「断片無き工作員」とのかみ合わせはあまりよくないのだが、今青を触るなら確実に取りたいカードであるので、3枚採用している。
「毒の濁流」の1枚採用
 「破滅的な行為」の増量ではなく「毒の濁流」を選んだのは、早い段階で横並びを行ってくるデッキへの対策である。「破滅的な行為」が間に合わない相手や、デス&タックスのような破滅的な行為を先置きしてしまうと返しで割られる可能性がある相手のために、散らして採用している。
「殺し」の2枚採用
 対イニシアチブに有効な1枚。なぜ有効なのかは以前の記事(アルーレンでイニシアチブ環境を生き残る)を参照。
「魂標のランタン」の1枚採用
 リーグにあまりにリアニメイトが多いので追加の墓地対策を採用。こちらもメタ的に過剰と感じる場合は他のカードにしてもよい。

6、サイドボーディングガイド

 現在の代表的なデッキに絞って、参考までにプレイのコツとサイドボーディングを置いておく。

デルバー系のテンポデッキ

 相変わらず有利な相手なので、メインボードは盤面にどんどんクリーチャーを送り出し、リソース勝ちを狙っていく。序盤をしのぎ「濁浪の執政」が出てくる前に「忍耐」で蓋をできれば概ね勝ちである。「喜ぶハーフリング」の不採用により、テンポ面での不利があるので、相手の「目くらまし」をどこに切らせるかが重要となる。「オークの弓使い」と「忍耐」は優先的に通したい呪文であるが、相手の展開スピードを見て追いつけなそうなら「目くらまし」を使わせるためにもオークを叩きつけて「忍耐」への道を拓くと良い。
OUT
 「魔の魅惑」4 「洞窟のハーピー」2 
 「Force of Will」1
IN
 「花の絨毯」2 「殺し」2 「毒の濁流」1
 「青霊破」2
 サイド後はテンポ面での不安が緩和される。序盤を耐えて「自然の怒りのタイタン、ウーロ」で踏みつぶそう。「生ける願い」で後半回収できるとはいえ、ウーロは雑に3ターン目に投げるのはあまりお勧めしない。他のアクションがあるのならばそちらを優先した方がよい。

豆の木コントロール

 対豆の木に慣れたこともあり、あまり負けなくなったので有利だと思われる。最序盤に「豆の木をのぼれ」を置かれると流石に厳しいので、それだけは「Force of Will」で弾きたい。基本的には相手との「オークの弓使い」合戦になるが「忍耐」など俊足で動けるカードや「トレストの使者、レオヴォルド」などメインからメタカードが大量に入っているため、負けることは少ない。「魔の魅惑」を上手に使われることは少ないため、相手のリソースを枯らす一つの手段として唱えることも視野に入れてよい。
OUT
 「魔の魅惑」1
IN
 「殺し」1
 
 様々な形の豆の木コントロールがあるため一概には言えないものの、メインから有利な相手なので、サイドボーディングは最低限で良いと思われる。「濁浪の執政」だけがすぐに負けにつながるので「殺し」を1枚だけ増量し、すぐに負けることを防いでいきたい。

イニシアチブ

 厳しいマッチアップ。相手の4マナイニシアチブ生物の着地を止めて時間を稼ぎ、コンボを決められれば勝てる。イニシアチブ生物の着地を許しても「オークの弓使い」でイニシアチブを奪えるため、タフネス1の生物がいなくても「オークの弓使い」が活躍する。
OUT
 「断片無き工作員」3or「忍耐」3
 「トレストの使者、レオヴォルド」2
IN
 「殺し」2 「青霊破」3
 相手が「エメリアのアルコン」を取っている場合は「断片無き工作員」を抜き、それ以外の方の場合は「忍耐」を抜く。「毒の濁流」はライフを詰められて撃てないことが多いので入れないでよいと思われる。レオヴォルドもこのマッチアップでは色拘束の強い「訓練されたアーモドン」なので抜く。基本的にメインボードと同じく相手のロケットスタートを弾きコンボを決める。ただサイド後は「殺し」のおかげで盤面でも勝てる可能性があるため、初手に「Force of Will」と「オークの弓使い」が抱えられればなかなかの良ハンドである。

ゴブリン

 対ゴブリンも運が絡むマッチアップである。しっかりと初手に「Force of Will」や「青霊破」を握れるか、相手の攻めがどの程度続くか、そしてこちらのコンボがしっかりとそろうかなどの要素が噛み合えば勝てる。4ターン目まで生き残れば、コンボを妨害する要素は少ないため決して無理なマッチではない。
OUT
 「トレストの使者、レオヴォルド」2
 「忍耐」3
 「厚かましい借り手」1
IN
 「青霊破」3 「殺し」2 「毒の濁流」1

 「毒の濁流」は諸説あり。横に並ぶころには殴りかかってきていてライフが持たないこともあるかもしれないが、借り手よりはよいと思われる。致命的なカードを弾いて最速でコンボを決めよう。

Dooms Day

 かなり不利なマッチアップ(だった)。相手の初手が打ち消し+「Dooms Day」で2~3ターン目に撃たれてしまうと勝つのは難しい。こちらの勝ち筋はメイン、サイドともに、一貫している。最序盤に「オークの弓使い」を着地させ、打ち消しや「忍耐」を駆使して時間を稼ぎ殴り切る。これだけである。
OUT
 「破滅的な行為」2 「厚かましい借り手」1
IN
 「否定の力」1 「花の絨毯」2

 サイド後は「黙示録、シェオルドレッド」が入ってくる可能性があるが、これらは「厚かましい借り手」や「生ける願い」からの「karakas」で対応できる。とにかく「オークの弓使い」で殴り切れ。
 

Sneak&Show

 メインは相手の方が仕掛ける手段が多く、打ち消しも豊富なためやや不利。サイド後は有利になると思われる。
OUT
 「破滅的な行為」2 「忍耐」3
IN
 「青霊破」3 「否定の力」1 「花の絨毯」1

 メインでアルーレンとバレていれば「実物提示教育」を撃たずに「騙し討ち」で攻めて来るはずなので、そこを「青霊破」で撃ち抜いていく。ゲームレンジがやや後ろに向かうので、相手の打ち消しを吐かせるためにも、打ち消しのマナは残しつつ、こちらから積極的に動いていきたい。

7、プレイ動画

 後日気が向いたら、ここにプレイ動画をアップします。

8、終わりに

 今回はアルーレンの限界を感じるほどに非常に苦しみました。どのくらい負けたかというとレーティングが1600台まで下がるほどに負けまくりました。最後に1600台を見たのはいつ以来か覚えていないほどなのでかなりへこみました。MOで実質無料でやっていても減りゆくPPとチケットを見るのがかなりストレスだったので、リアルのみでTir2以下のデッキの調整をしている方々の苦労は想像を絶するのではないかと思いました。
 私のチケと汗と涙の結晶なので、アルーレンを使っている方がいましたら、ぜひ手に取っていただき感想をいただけるとありがたいです。
 それではまた、機会があったらお読みいただけると嬉しいです。

 








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