TVerで人気爆発のきっかけは、濱家の遅刻だった!〜さんいん中央テレビ『かまいたちの掟』制作者・川中優氏インタビュー(前編)
今人気絶頂のお笑いコンビ・かまいたちが、島根県松江市に本社があるさんいん中央テレビで『かまいたちの掟』というレギュラー番組に出演している。キー局でも冠番組をいくつも持つ彼らだが、『掟』はそれらに負けない人気で、TVerでアワードも獲得したという。
そこでこの番組の演出でさんいん中央テレビ・コンテンツプロデュース部の川中優氏にインタビューした。ローカル発で全国的人気番組になった裏には、若い世代ならではの戦略とちょっとした偶然、そして新しい挑戦をバックアップする会社の空気もあったようだ。前後編に渡ってじっくりお読みいただきたい。
地元での視聴率より配信で全国にファンをと会社にプレゼン
以下、「」内は川中氏の発言
---TVerで直近の回を見たあと、Leminoで初回も見ました。濱家さんがいきなり遅刻したのが面白かったです。そもそも『かまいたちの掟』を始めた経緯は?
「番組は現場発で、会社や上司にやれと言われたというより、制作部の僕と編成の人間と当時東京営業にいた人間、30代以下の世代でやろうと話をして会社側に提案した形です。それぞれの思いがあって、僕は僕で配信の可能性を極めてみたかった。いろんな思いが集まって提案しました。」
---山内健司さんが松江のご出身で、かまいたちさんとの縁も元々あった?
「そうですね、単発で番組を何回かやらせていただいたのもありまして、ただ現場的には相当ハードルが高いとは感じてました。会社に提案すると、かまいたちさんにオファーしてみればいいと背中を押してくれました。」
---確かに、番組がスタートした2020年は、すごい勢いで人気が出てきた頃ですよね。
「ちょうど『M-1グランプリ』で準優勝した翌年で、5本ぐらいレギュラーが同時に始まる中の1つに入れさせてもらえました。山内さんが松江市のご出身で、親が喜んでいると話をしておられました。」
---会社へのプレゼンで、 地元の視聴率より全国での配信で数パーセントでもいいから取るんだとおっしゃったと聞きました。
「ローカルだと鳥取県島根県の放送エリアで例えば15パーセントの視聴率をとるというのが目標になる事が当たり前。僕としてはせっかく全国に配信できるので、全国の方に見ていただきたい。ただその割合としては1パーセントでもいいと思ったんです。1パーセントでもいいから、番組を好きになってくれる人に刺さればいいと考えました。」
若い社長で変わった空気が番組を後押し
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