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テレビとネットの横断業界誌 MediaBorder

放送と通信の融合をテーマに、取材した記事や論考記事をメディアコンサルタント境治が書いていきます。テレビ局の方を中心に、広告業界、ネットメディア、調査会社など様々な分野の皆さんにご…
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2023年4月の記事一覧

目指すのは、サービスよりメディアなのか?〜dTVからLeminoへのリニューアルを聞く(後編)

dTVからLeminoへのリニューアルについてのNTTドコモ・田中智則氏へのインタビュー後編をお届けする。前編未読の方はぜひそちらからお読みください。 前編ではリニューアルしたサービスの内容について聞いたが、後編ではビジネス面と今後のビジョンについて聞いていく。そこでわかってきたのは、Leminoの目標は、サービスでありつつメディアになることだった。 無料モデルでAVODとして広告の受け皿にもなる 以下、「」内は田中氏の発言。 ---Leminoは有料と無料が選べるハイ

変わったのは、名前だけではない〜dTVからLeminoへのリニューアルを聞く(前編)

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日本の放送業界は欧州型に転換すべきではないか

先日、宣伝会議が発行するWEBメディア「Advertimes」上で青山学院大学の内山隆教授と対談企画を記事化した。対談と言ってもほぼ、私が内山先生に質問していくインタビュー記事のようなものだ。 3月に放送法解釈問題が国会を賑わせ、本題を離れて高市大臣の議員辞職だの、文書を公表した小西議員のメディアへの暴論などに広がり収拾がつかなくなった。だが放送法を考えるいい機会だと思い、「4条はなぜ必要か」「政府と放送局の関係」などをお聞きした。内山先生も赤裸々に質問に答えてくださり、読み

『Winny』制作の挑戦は、日本映画界への挑戦でもあった

何かに挑もうとする意志を感じる映画3月10日に公開された映画『Winny』は、著作権侵害を幇助したとして逮捕された開発者・金子勇氏が弁護士たちの力も得て、日本の司法と戦う物語だ。"based on a true story"と記された欧米の映画が私は大好きだが、日本の”事実を基にした”映画は情緒と正義に走りがちなものが多く好きになれなかった。『Winny』はそんな私を大いに満足させ、今年観た日本映画のベストになった。 映画製作界に多少関わった経験から、作品のクレジットにも目