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テレビとネットの横断業界誌 MediaBorder

放送と通信の融合をテーマに、取材した記事や論考記事をメディアコンサルタント境治が書いていきます。テレビ局の方を中心に、広告業界、ネットメディア、調査会社など様々な分野の皆さんにご…
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2021年12月の記事一覧

2021年、テレビとネットのBorderで起きた10の出来事(後編)

2021年を、MediaBorder視点で振り返る記事。前回1から5まで書いたが、その後編をお届けしよう。 6:番組評価は世帯視聴率からコア視聴率へこれはすでに2020年に起こり始めたことだが、今年はようやく一般にも知れ渡るようになった。はっきりとしたきっかけがある。

2021年、テレビとネットのBorderで起きた10の出来事(前編)

主に放送と通信の”Border”で起こっていることを考えるMediaBorder。その視点で2021年を10の切り口で振り返ってみたい。いわゆる一年の10大ニュースだ。 1:メディアは「+」へ(劇場+配信、放送+配信)2021年は2020年に始まったことが今後定着するとはっきりした年だ。メディアの世界では「+」に集約できる。2位以下に挙げるのもほとんどが「+」の話だとも言える。

第2回で見えてきた総務省「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の向かう先

Introduction 先月、「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」第1回のレポートを寄稿してくれた岩井義和氏から、6日に開催されたばかりの第2回のレポートも届いたので掲載する。前回から、この会議の帰着点が見え隠れしていたが、第2回ではっきりしてきたように感じる。会議の内容をほぼ再現しているので、ぜひじっくりお読みいただきたい。 第1回のレポート記事はこちら↓ 会議傍聴後の所感12月6日、「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の第2回が開

在阪局の放送収入から、放送業界のホントの状況が見えてきた

2019年に対し、放送収入を戻していた在京キー局MediaBorderでは先月、在京キー局の今年度第2四半期の決算資料からタイムとスポットの放送収入だけを抜き出し、放送事業の現状を分析した。コロナ禍の影響で厳しい状況になったわけだが、意外に持ち直した印象があった。昨年対比で大きくプラスになったのはもちろん、2019年と比べてもほぼ回復していた。ただ、フジテレビだけが対前々年比でも5%のマイナスだった。先日、フジテレビの50代社員の早期退職制度が話題になったが、むべなるかなと思

これからのテレビ番組作りに絶対に参考になる2つのセッション(INTER BEE CONNECTED 12月17日までの公開)

前回の記事に続いて、11月17日〜19日に開催されたInter BEEより、特別企画INTER BEE CONNECTEDのセッションをレビューしたい。今回は私がモデレーターを務めた2つのセッションについてだ。 ひとつは18日の「テレビは変わった!テレビはどうする?」 もうひとつは19日の「ダイバーシティが広げる、テレビの可能性」 (いずれも12月17日までアーカイブを公開しているので、ぜひ見てほしい)まったく別々のセッションだが、実は私の中では大きな一つのテーマを据え