マガジンのカバー画像

テレビとネットの横断業界誌 MediaBorder

放送と通信の融合をテーマに、取材した記事や論考記事をメディアコンサルタント境治が書いていきます。テレビ局の方を中心に、広告業界、ネットメディア、調査会社など様々な分野の皆さんにご…
購読者は勉強会「ミライテレビ推進会議」に招待し、月に一度のクローズドなセミナーに参加できます。また…
¥700 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2021年2月の記事一覧

日本の広告費2020発表、コロナ禍でインターネット広告に突き放されたテレビ広告

※上のグラフは電通発表・日本の広告費2020より筆者作成 昨日2月25日、電通が毎年この時期に発表する前年の日本の広告費の2020年版が出た。まずは当該ページに一通り目を通してもらいたい。→「2020年日本の広告費」 筆者は2000年台から毎年この数値をチェックし、グラフにしてきた。これまでは1985年以降の数値をグラフにしてきたが、さすがに横に長すぎるのでここでは2000年以降でグラフにした。この20年のメディアの栄枯盛衰が見てとれる。 2000年台は、テレビ=2兆円

携帯各社の値下げによる可処分所得のイス取りゲームがはじまるか!?〜深田航志氏寄稿記事〜

Introduction 深田航志氏から寄稿記事が届いた。今回は社会と経済の動向も踏まえてSVODサービスの今後を語っている。遠藤諭氏へのオマージュでもあるというのは、最後まで読むとわかるのでぜひお読みいただきたい。 書き手:深田航志(インテージ) 2月22日は猫の日らしく、来年は2022.2.22と、2がさらに増えるため、来年、猫好きの皆さんはお祭り騒ぎになりそうですね。 先週、東洋経済オンラインの境さんが書いた記事 “テレビ画面争奪戦」に負けた放送局のしくじり~コロ

clubhouseで起こりつつある、メディア業界の新しい「連帯」

1月下旬のある日、私のFacebookのタイムライン上に突如、もじゃもじゃ頭の黒人のアイコンが登場し埋め尽くした。どうやら新しい音声ベースのSNSらしい。友人知人の中でも新しいものに敏感な人びとが次々に参加し面白がって感想を共有している。もちろんclubhouseのことだ。私は必ずしもこういうものに真っ先に飛びつくタイプでもなく、数日間様子を見守っていた。新しいSNSは何が起こるかわからない。だがあまりの盛り上がりについに我慢できなくなりダウンロードした。招待してほしいとFa

2月21日、集合せよ〜西田二郎氏に「未来のテレビを考える会」について聞く

読売テレビの西田二郎氏と知り合ったのは2012年ごろだったと思う。同社の方が私の勉強会に連れてきたのだ。当時は看板番組「ダウンタウンDX」の名物プロデューサーとして知られていた。とにかくよくしゃべるよくしゃべる。大阪のテレビ制作者はこういうものなのかと思ったが、こんなにしゃべるのは彼くらいだと後でわかった。 そして好奇心旺盛。新しいものが好きというより貪欲で、Twitterも始めてすぐにフォロワーを10万人まで増やすと宣言し、本当にあっという間に達成してしまった。勉強会でさ