#29「忘れられない恋の話をしよう。」
忘れられない恋のはじまりは木の上ででした。
ある年の夏、皆んなで木登りをして遊んでいました。
私は登ろうとせず、皆んなが木に登っているのを下から眺めて楽しんでいました。
そうすると、木の上から「おすずもおいでよ、登ってみなよ。」と声をかけてくれた男性の方がいました。
彼は先に木の上に登っていて、私は彼がいる木に登りました。
彼がいるところまで登れた時、彼がハイタッチをしてくれました。
その瞬間に何かが繋がったというか、何かを感じるものがありました。
すごく嬉しかったあの時の感覚は今でも忘れられないです。
しばらく2人で木の上でぼーっとしたり、ゆっくりいろんなお話しをしました。
彼は木がすごく好きで、いつも一緒に遊びに行くなら自然豊かな場所でした。
そこでいつも木を下から見上げて綺麗だね。と言い合ったり
この木なんだろう。と一緒に考えたり
お互いクロモジの木が好きなので、クロモジの木を見つけるたびに、枝を一本もらって香りを楽しみました。「んん〜いい香り。」って!
口にくわえたり。
そんな彼と私はどうしても付き合うことができない理由があったので「また木に会いに行こうね。」と約束をしてたくさん遊んでもらいました。
↓そんな彼がくれたプレゼント。
寂しくなった時、辛くなった時、元気が無くなった時は、彼との思い出がある木々たちに会いに行くよ。
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