吐瀉ぺろ

大学4日目 、ビアン1年目 、1限目のパソコン室で斜め前に座ってたあの子と目が合って 好きになっちゃってから 鬱とどきどきのぐちゃぐちゃにもまれて5時間目くらい 暖かい日差しのお昼

夏に先生とした面談で「女子大がおすすめよ」と言われて勉強しにいくんだからセクシャルがどうのこうのだなんて言ってられないし、ストレートじゃないことに気づいてから自分の気持に蓋するのは得意だし、大丈夫だろうと思って第1志望も第2志望も女子大にした  結果がこれ。

ずっとずっとそうだった、好きな女の子ができた時は気になってることに気づかないように生きてた。自分の気持をぎゅうぎゅうに抑え込んで、無いものにしてた。だから 高校に合格してすぐの部活動体験で目が合ってからずっと意識してしまっていた子に、頭を撫でられた時 背中を急につつかれた時 その子が他の人と楽しそうに話してるのを見た時に感じるぐちゃぐちゃのどきどきが何なのか分からなくて怖くて沢山泣いた。 誰に相談したらいいか、そもそも相談するべきなのか、相談して何が変わるのかも 分からなかったからずっと1人でトイレで泣いた 人感センサーに呆れられてトイレの電気が消えるまで泣いた。卒業してから その子とその子の彼氏の幸せそうな2ショット写真に2y3mの字が載ってるインスタのストーリーをぼんやり眺めている時にその子のことがずっと好きだったことに気付いた。涙が1粒だけでた。

一昨年だかもう少し前だかの冬、初めて彼氏ができた。暫くしてから自分が相手に恋愛感情を抱けてないことに気づいた。「バイなのに異性に恋愛感情を抱けない」を突き詰めるのが怖くてそれをずっとほっぽらかしてた。ずっと怖くて辛かった。去年の春 急に突き詰められて、ビアン いいじゃんと思えた。こう生まれてきたからには 自分にしかできない生き方してやるよ、ぐらいのマインドだった。でもやっぱり無意識に 好き の気持はずっと抑え込んでたからその子が好きだった事に卒業するまで気づけなかった。もうそれが癖になってたみたい。卒業してから自分の事をまた考え直してみて自分の気持に素直に生きてみることにした。

そしたらこの有様 4日目で2秒で好きになった。気の所為だと思う事にしてその子の隣で受けた2時間目の英文法の授業 だけど3時間目は気づくと視界の隅を見てたし、「電車でしょ?一緒に帰ろ」って言われてすごく嬉しかった。「8円しか入ってなかった!」ってブザーと一緒に閉じた改札の前で笑う顔も ICカードに入金して小走りで私の所に来てくれた時も、「また明日ね」って振ってくれた小さい爪にピンクのマニキュアが塗ってある手も、やっぱり全部にドキドキした。 その度に「ジャニーズ全般好きです。でも曲は聴かないんだよね」ってその子の自己紹介を思い出した。やっぱりかっこいい男の子が好きなのかな。でもたまにジャニオタのビアンの子いるしな、って思うのと同時にその子の次の次に自己紹介した子の「変な意味じゃないんですけど、女の子大好きだから沢山話しかけてください」も思い出した。やっぱり女の子が好きって変なんだ、クラスの皆の笑い声に 顔が強ばるのを感じた。高校の時も隣の席の女の子が「ママにレズだと思われてたの!そんなのじゃないって超言ったよ!」って笑いながら言ってた。私はそんなのなんだ と思った 生きる事がめんどくさくなった。

ぐるぐるぐちゃぐちゃ悩んでたら乗り換える駅に着いた。降りてすぐカップルが視界に入った。恋人繋ぎしてくっついてみたり離れてみたりつついてみたりしてた。なんだか悔しかった。いつか普通にお互いの親御さんにご挨拶にいくんだろうな、と思った。もちろん家庭の事情とかも何かしらあるかもしれないけど。自分にもしパートナーさんが出来てもお互いの両親にご挨拶なんてイベントはない気がしてきた。好きでビアンに生まれてきたわけじゃないのに 誰かに教えこまれた訳じゃないのに「隠さないといけない」と勝手に思い込んでしまってる自分が 異性のカップルを見て悔しい気持を感じた自分が悔しくて情けなかった暖かい日差しの夕方 どうしようかな

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