トモダチの距離


入れ替わりの激しい派遣のバイト先で、ついこの前日芸を卒業した中国人の女の子と知り合った。今月だけの短期らしい。

4月には中国の実家に戻るつもりだったのに、飛行機が欠航に次ぐ欠航。帰れないかもしれない…と不安そうに言っていた。
世界の日常が一刻も早く戻ってきてほしいと心から思う。

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わたしは、自分にはないものを持っている人と話すのがとても好きだ。

経験談とか価値観を共有してもらうことで、なんだかわたしまでワンステージ上がれたような気がしてきちゃうから不思議だね。


中国人のKさんが日本に来た理由はジャニーズアイドルの追っかけ。そしてジャニヲタを卒業した今はBL漫画とタイの俳優が好きらしい。
良いね。たのしいねぇ、

わたしは芸人さんで推しがいるよって話したら、顔覚えてもらえるじゃん!出待ちしなよ!ってさ。しないよ。


少しカタコトだけど日本人と同じスピードで話せるし、漢字はもちろんひらがなも難なく読める。カタカナは全部同じに見えるから頭の中での処理に時間がかかるって言ってたけど、側から見れば普通に意味も理解できててどうってことなかった。

日本に来て5年だって。純粋に、すごい。

大学時代、嫌なこともたくさんあっただろうに。裏表なく誰とでも親しげに、思ったことを素直に真っ直ぐに出していて、いいなって思った。

あと顔が可愛くて、ショートカットが可愛いのもいい…(重要)

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久しぶりに自分から「Twitterやってる?」って聞いた。

基本的に根暗で人見知りで尖り散らかし一匹狼気質なオフモードのおおすかちゃんは、自分から誰かに近寄ったりはしない。

自分でもびっくりしちゃったけど、改めて思ったのが、他人との境界なんてこれくらいゆるゆるで良かったんだよな〜ってこと。最近ガード固くないですか?結局、たのしいことはいつも自発しなきゃ手に入らないんですよ。


ジェネレーションギャップに震えるんですけど、今の若者はTwitterはあまりやらないらしいですね。

「instaならやってる〜」って教えてくれた。

わたしの方がいくつか年上だけどいつの間にかすっかりタメ口なんだよな…。敬語は難しいんだってさ。まだ3回しか会ってないけど、まあ、敬語は難しいから仕方ないね。

「鍵アカ!?なのにフォローしていいの!?」って言ったら、ニコニコしながら「いいよ」ってタメ口で返してくれたのが嬉しかった。


もうすぐ会わなくなるのがなんか勿体無い気がして、本当はどこかでSNSを聞ける機会を待っていたのです。

昔からそうだ。ニコニコにハマってTwitterに登録した10年前から、ネット越しの他人との距離感が心地良くて仕方ない。毎日会うわけでも毎日話すわけでもないけど、なんとなくいつもちゃんと存在を認識できる距離感っていうのかな。

これも、ちゃんと友達なんだと思う。別に頻繁に会わなくったって、なんかいいなって思う他人はたくさんいたんだ。


好きな人にほど直接気持ちを伝えられないから、ちゃんと自分から伝えていかないとな。4月からは意識的に好意を発信していくことにしよう。

思っていたよりずっと「Twitterやってる?」は簡単だったし。「飲みに行きましょう」も「あなたのことがすきです」も「手伝ってください」も多分簡単だろう。
無理かな。。。

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Kさんは大学の卒業式に短パンで出席したらしい。周りが袴姿でいる中、独り、短パン。

学部のみんなが全員で集合写真を撮っている時Kさんは誰にも声をかけられることなく、独りで遠くのベンチからその様子を見てた、とのこと。
「寂しかったよ〜ワタシ友達いない〜」って、可愛い声で可愛い日本語を言っていた。


いや、そんなところもめちゃくちゃいいやん。。。

早く中国に帰れるといいね。




 



おおすかちゃんを!あなたの力で!生かしてたもれ!✌︎