エリクソン研究会記録『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』P77L15~P88L17 第3回

※本記事はめんたねにて2013年3月〜2017年6月まで行われたエリクソン研究会のメモ書きを文字起こししたものです。テキストは『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』を使用しました。メモ書きなのでテキストを読んだ前提でないと、わからない書き方になっていることにご注意ください。
またエリクソン研究会は現在は別のテキスト『2月の男』を読んでいます。
http://mentane.net/workshop/pg167.html

P=ページ数 L=行数
読んだページ P77L15~P88L17

P81L17
先生「私に何を言いたいのですか」
キャロルの脳内スクリーンに何が映っているか?

P81L18
(キャロルの声は若々しく聞こえる)
声のトーンから年齢退行がおきている?

P82L1
先生「私がですか」
エリクソンこういう時大きなジャンプしない

P82L2、L3
キャロル「ええ」
先生「ありがとう。私たちはどこにいますか。」

P82L4
キャロル「公園だと思います」
セミナーだと言うことも出来るが「公園」と答えているのでキャロルに退行が起きている証拠

P82L5
先生「小さな公園です。大きくなったら、何がしたいの。」
「大きくなったら」成長するポジティブなニュアンス
early learning set
「何がしたいの」望みを聞く。子供時代に望んでいた気持ちリアルに知るには、子供時代に良く戻る。基本的には楽しい記憶。治療効果ある。
『2月の男』はネガティブな事にも思いを馳せる。
意図的にプラスの感情を思い出す質問をわざとやっている。

P82L7
先生「ずっとずっと」
もっと退行しろ!より小さい頃に強制暗示

P82半ばからキャロル子供っぽい話し方に単調な返し。
キャロルがここで話す事は
キャロルが抱える問題と何か関わりがある。
過去の問題今の問題と関係がある。前世療法と同じ。
エリクソンはずっとキャロルが何を望んでいるのか?と聞く。

子供時代に素直な気持ちに戻って自分の欲しいものにアクセス
本人も説明しにくい。

P83L13
先生「まわりにだれかいますか」
催眠に入っているかどうかの確認

P83L14「小さい時ですか」
この辺りでキャロル覚醒。何かここにあるのかもとエリクソン感じ取った?

P83L15
先生「今です」
「昔です」ではないのは今の状態で昔を思い出すという構造が出来てしまうから。
あなたのお気に召すままにという事。チャンスがあれば完全に退行させたい。
外したときの可能性も考えどっちにでも取れる答え。

P83L17
先生「その人たちはだれなの。」
エリクソンもう一回粘った。子供の視点から目の前の人を話す可能性を残した。
しかし今と昔の区別がついてそうだから、今の話に戻したそのあとがしつこい。

P84L3
エリクソン失敗

P84L4
先生「立てないということ」
立てない事を前提にした。ポケット型。暗示。
狙いを年齢から運動に変えた。

P84L8
先生「私に理解するための鍵を言って欲しいのですか」
不思議な質問何故?
注目をぐっと集める。教科書にマーキングと同じ
このあと重要な話をしますと言うこと。
このあとで話す話-書評-健忘の目的
下手な誘導はされる側が退屈する。
誘導をする人は興味を引きつける話をする必要がある。
言われて見ればそうだよね。新しい発見。
それが解っていると言うことを言い続ける。

P84L10~L13
先生「さて、ここにいる人は~」
健忘の暗示
聞こえているのに聞こえないよねと指摘。
トランスに入っているよね。そういう反応を拾って返す実感を強める校歌。
Yesセット・暗示・期待を伝えている。
集団の催眠誘導→他の人入ると周りの人たちも入る→周りの人が入りやすい油断しているから。

P85~86
書評の話
健忘の暗示
相手が健忘に反応しやすいように
忘れることが良い結果をもたらすこと。

P87L1
先生「私の手相見(Palm Reading)」
オヤジギャグ→子供へ戻す(年齢退行)狙い。

P87L6
先生「ドラキュラ伯爵は子どもたちに魅力があります」
エリクソンは子供っぽさを重視していた。
シンプルに物事を学ぶ。その感覚を呼び起こす。
子供の頃にワイワイキャッキャッしていた事
エリクソンは呼び起こしたい。ふざけた雰囲気を。
early learning set

P87L7~
ドラキュラ幻視に失敗。

P88L12
先生「だれにもわからない秘密もね(笑い声)」
キャロルにとって思い出したくないこと、
ここから先はダメかもしれないというエリクソンの予測
ここで無意識に放り込んでおく。
あなたが無意識で治療した、私は気候を与えただけという構図。

P88L13~15
先生「治療では~気候」
あたかも一般論のごとく語る。無意識に入る作業。
周り→当人→周り 
ガードがゆるみ抵抗なくすんなり入る。
これはキャロルに向ける言葉
そのあとすぐに話題をそらす。

*全体的なコメント
晩年のエリクソンAについての答えをBにして
Bについての答えCにした。本人には良く解らないこと。

話し方はしりとりの様に。
相手の脳内スクリーンに映っていることを言う事でぺーシングをとる。
話題を時々バサッと切る。前の話題とのつながりが無いほど忘れやすい。

無意識の学習とは?
体験は言葉で説明できない。
質問攻めされたときの感覚トランス下
トランスの前にわざと意地が悪い。
この状態だったらトランスの方が楽。
怒っているわけでは無いのに何故?居心地が悪い
普段そういう事にならないから
やっていることをことごとく無力化→困る
日頃使い慣れた学習パターンを使えない→新しいパターンを探す。
無意識下に入る
遠い昔の子供時代は困ったことが多いはず。
困ったときは父母など人の力を頼る。自分ではどうしても出来ない人の力を借りるところまで追い込む。学習的に指示に従え→混乱技法
広い意味で子供時代に学んだ事探し出して問題を探る状況エリクソンよく使う。early learning set
エリクソン解らない教えてというスタンス。指示待ち状態を作ること重要。
物事を素直に学習する。素直に解らないというモードを引き起こす。殻を破る。
トランスに入ることが学習。学校の教科書とは違う逆上がり跳び箱に近い。

嫌われる質問は大丈夫か?
その場から離れられない物理的な縛りがある状況。
一時的に困らせてもOK
ワークショップという物は生徒を困らせる権利がある。それが無ければ学習もない。そういう意味では嫌われてもOKトランス中は優しい。トータルで繋がっていれば問題無し。
最後までやらないと。
相手の困る問い気まずくさせるのが目的。
困ったどうしよう→先生の顔を見る→答える
受け取る準備は万端。
エリクソン質問を流す。相手にそれとなく解らせる。
相手は自分で解った様に思う。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?