エリクソン研究会記録『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』P132~P136L13 第9回

※本記事はめんたねにて2013年3月〜2017年6月まで行われたエリクソン研究会のメモ書きを文字起こししたものです。テキストは『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』を使用しました。メモ書きなのでテキストを読んだ前提でないと、わからない書き方になっていることにご注意ください。
またエリクソン研究会は現在は別のテキスト『2月の男』を読んでいます。
http://mentane.net/workshop/pg167.html

P=ページ数 L=行数
読んだ箇所P132~P136L13

P133L4「気持ちがいいですか」~P134L18「気持ちがいいですか」
ネステッドループ。この間の話は健忘。
A-B-A
Bの話は抜ける。

P134L1「サリー 同じようなものです」
入ったことと、入ったと思うことは全然違う。
私がそうだと思うことと、事実はそうだということは全然違う。
エリクソンは分けたい

P134L3「サリー ときには。」
なにも答えていない
P134L4「先生 ときにはね」
ぺーシング。オウム返し。関係を取る。

P134L6「サリー それは大事なことなのですか」
質問に質問で返している。答えたくない。

P134L7~8「先生 今のは別の質問をしていることに~それとも事実なのかということです」
エリクソン質問を元に戻す。
この手のタイプはこういうやりとりが必要。

P134L9「サリー たぶん両方だと思います。」
またいいかげんな返答。

P134L10~11「先生 それでは、思っていることは事実~両方ですか」
サリーの言うことを文字通りに理解するとこのような事になる。
サリーの中でもあいまい、モノの考えが混乱
頭の中のパターンもそうなってくる
間違えたくない、人の考えに反したくない、自分の考えをハッキリ言うことで対立状況になることを避けたい。どうとでもとれるあいまいな答えに。

サリーの言っていることは矛盾していると明らかにする質問
頭の中のスジをずらさない事が必要。

丁寧に話をまとめて、文字通り解釈する。
サリーは質問に答えない。
あいまいな答え。エリクソンはきっちり答えさせる。
解らないときは解らないと言わせる。

エリクソンは何を質問したか?
サリーは何を答えた?
一つの事が事実か否かは正解
複数のことがあれば、時には事実、時には事実でない。

例えば地球が丸いと知る以前の人たちは地球が平らだと思っていた。
これは実際には事実ではなかった。
例えば私は人間であると思う。事実として人間である。
これが正しい説明。
サリーはそのように説明が出来ない。
エリクソンに事実の確認をされると責められたと感じて防衛にまわる。
議論に向かない性格。

P134L15~16「本当のところは、今すぐわかりません」「じゃ、私にそれを早く言えばよかったのに」
最後には率直に言う。

P134L18「先生 気持ちがいいですか」
気持ちよくなって貰いたい暗示。
気持ちいいかどうか確認をする→気持ちの良い感覚を思い起こす→引き出したい

サリーがやり慣れている対人コミュニケーションのパターン
やればやるほどエリクソンはいじめる。
そうなる状況を設定した。
その結果使い慣れたパターンがにっちもさっちもいかない。
無意識に入って新しいパターンを探索する。
エリクソンは意識では対処できない設定をする。

無意識だから自覚がない。
どうしよう困ったという感覚のみ。

「やっていることが気に入らない」と言わせようとする
意識では処理できないからますます混乱。
サリーに目立ちたいという気持ちもあり→直面化させる。

P135L1~2「サリー ここにいる人たちが~よいのですが」
サリーっぽい承認ラインの心配。どのように見られて居るかでサリーの頭の中はいっぱい

P135L3「先生 人目を気にしていませんか」
この質問に答えることサリーにとって苦行。YESを言うことが苦行。
サリーは人目を気にする。私も好ましくない、
「人目を気にしています」とエリクソンは答えさせようとしている。

「気にしていますか?」という質問か
否定疑問文のトーン
原文では否定文にトーンだけで疑問文に
アメリカでは実際にどう言うニュアンスかは解らない。
この形エリクソンはよく使う。日本語とYES/NOの使い方違う。


何故サリーは解らないと言わなかったか?
対人関係で良くないことが収まるのでは
俗に言う知ったかぶり。知らないこと、解っていないことにもの凄く居心地悪い。
何でも一応解ったことにする体のクセ
解っていることに価値を持つ

サリーが自分の意見を人前で言う状況をこさえる
わざとエリクソンの言うことに反発させる→抵抗奨励
サリーは宙ぶらりんにしていたい
エリクソンはサリーのメッセージ、メタメッセージ不一致から何をやると困るかよく知っている。

P135L18「先生 そう、皆さんのことを気にしているのですね」
YESをとる

P136L13~
年齢退行に移動
P136前半の腕浮揚
ちょっと持ち上げて少し下げた。
まず腕が浮いた→このままだと下がりかけて落ちそう→自分が下げる側に回る

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