ヒズボラ、イスラエル軍の空爆後にロケット弾を発射したと発表〜すべてがNになる〜
ローリー・ケルマン、ゼイナ・カラム
2021年8月5日（木）、レバノン南部のディマシュキヤ農地で、イスラエル軍の空爆によってできたクレーターの横に立つレバノン軍。イスラエルは5日、今週のロケット攻撃への対応をエスカレートさせ、レバノンへの稀な空爆を開始したと、軍とレバノン当局が発表した。(AP写真/Mohammed Zaatari)
ベイルート（AP） - 過激派組織ヒズボラは、金曜日にレバノン国境近くのイスラエル軍陣地付近でロケット弾を乱射したと発表し、前日のイスラエルによるレバノン南部への空爆に対する報復だとした。
イスラエルは、レバノンから少なくとも10発のロケット弾が発射された後に反撃したと述べ、ナフタリ・ベネット首相は直ちに国防当局のトップとの会議を招集した。
2021年8月5日（木）、レバノン南部のディマシュキヤ農地で、空爆で発射されたイスラエル製ミサイルの一部を展示するレバノン軍の兵士。イスラエルは5日、今週のロケット攻撃への対応をエスカレートさせ、レバノンへの稀な空爆を開始したと、軍とレバノン当局が発表した。(AP写真/Mohammed Zaatari)
この攻撃は、イスラエルの新政府とイランの支援を受けたヒズボラとの間の重要なエスカレーションであり、ペルシャ湾で繰り広げられているイスラエルとイランとの間の緊張の高まりの中で行われました。
イスラエルの国防相は木曜日、イランを攻撃する用意があると警告した。ドローンによる海上の石油タンカーへの致命的な攻撃がテヘランの仕業とされたことを受けて、イスラム共和国への脅威を表明したのである。
FILE - 2014年10月8日のファイル写真では、レバノン南部、イスラエルに占領されたシェバア農場の近くにあるクファー・ショバ村の丘陵地帯で、ヒズボラがイスラエルのパトロールを攻撃した現場付近を調査するレバノン軍兵士と国連平和維持軍の人々。過激派組織ヒズボラは、2021年8月6日（金）、レバノン国境近くのイスラエル軍陣地付近でロケット弾を乱射したと発表し、前日のイスラエルによるレバノン南部への空爆に対する報復だとしている。(AP Photo/Mohammed Zaatari, File)
レバノンとイスラエルの国境に展開している国連平和維持軍は、金曜日にレバノンからのロケット弾の発射と、イスラエルによる砲撃の応酬を検知したと発表した。
「これは非常に深刻な状況であり、すべての当事者に停戦を促す」とUNIFILとして知られる部隊は述べた。同部隊のステファノ・デル・コル司令官は、同地域の治安対策を強化するためにレバノン軍と調整していると述べ、各当事者に直ちに停戦するよう求めた。
金曜日の朝、レバノン国境近くのゴラン高原と上ガリラヤでサイレンが鳴り響いた。ヒズボラは声明の中で、紛争中のシェバァ農場地域のイスラエル軍陣地近くの「空き地」を「数十発」のロケット弾で攻撃したと発表した。死傷者は出ていない。
同グループは、前日に行われたイスラエル軍の空爆に対する報復としている。この空爆は、レバノン南部からのロケット弾への報復であり、どのグループも主張していない。
シェバァ農場は、イスラエル、レバノン、シリアの境界線が交わる場所にある飛び地。イスラエルは、1967年にシリアから奪ったゴラン高原の一部であるとしている。レバノンとシリアは、シェバァ農場はレバノンに属するとしているが、国連は、この地域はシリアの一部であり、ダマスカスとイスラエルがその運命を交渉すべきだとしている。
レバノンは、壊滅的な経済・財政破綻や、丸1年間政府が機能していない政治的な行き詰まりなど、複数の危機に陥っており、今回のエスカレーションは敏感な時期に起こった。
ヒズボラは、イスラエル国内ではなく紛争地域の空き地にロケット弾を打ち込み、反応を限定するように調整したようだ。
イスラエルの発表によると、レバノンからのロケット弾のほとんどは、「アイアンドーム」と呼ばれる防衛システムによって迎撃された。残りは空き地に落下したという。
また、イスラエルでは政治的に微妙な時期でもある。イスラエルの8カ国による新政権は、5月にガザの過激派組織ハマスとの11日間の戦争に終止符を打った脆弱な停戦の下で、平和を維持しようとしている。
イスラエルは以前から、ヒズボラを最も深刻かつ差し迫った軍事的脅威と考えています。ヒズボラは、イスラエル国内のあらゆる場所を攻撃できる13万発以上のロケット弾やミサイルを保有していると推定されている。近年では、ヒズボラが精密誘導ミサイルの輸入や開発を試みているとの懸念も表明している。
ヒズボラは金曜日の作戦を、イスラエルの砲撃で死亡した2人の戦闘員にちなんで命名した。アリ・モフセンは昨年7月、シリアの首都ダマスカス近郊でイスラエル軍の空爆を受けて死亡し、2人目のモハメド・タハンは今年のイスラエル・ハマス戦争中の5月、レバノンとイスラエルの国境沿いでガザ支援の抗議活動中にイスラエル軍に射殺された。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？