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ちょっといわせて税金で“世襲育成”か〜すべてがNになる〜

2022年10月12日【社会】

 自分の息子を「適材適所の観点から」といって首相秘書官にすえた岸田文雄首相には、あきれました。親がいいますか

 首相に就任して1年となった4日、岸田首相は、公設秘書で長男の翔太郎氏(31)を政務担当の首相秘書官に起用しました。5日の衆院本会議代表質問で、さっそく立憲民主党議員から「公私混同ではないか」と起用した理由をただされましたが、「総合的に判断した」と答えるだけ。

 同日夜のTBS系「news23」では、自民党議員の「空気が読めないんだよ」というコメントを紹介。小川彩佳キャスターは、「ご自身が客観視できているのか、率直に疑問を覚える」と首をかしげました。

 日本系「news zero」も、「“身内を秘書官に” 問題は?」とこの問題を取り上げ、日本テレビの小栗泉解説委員が、「物価高とか、課題山積の今、身内人事をやるのか、と疑問の声があがっている」として閣僚経験者らの反応を紹介しました。

 首相秘書官は首相直属の特別職の国家公務員で、給与は内閣官房から払われます。6日朝のフジ系「めざまし8」は「年齢によって違いますが、過去には1000万円を超したこともある」と指摘していました。

 身内を首相秘書官に起用した例は、2007年にもあります。統一協会と自民党議員との関係について、「何が問題か、僕はよくわからない」と発言、ひんしゅくを買った福田達夫・前自民党総務会長が、父親の福田康夫首相の首相秘書官に起用されました。

 福田達夫氏は、祖父・福田赳夫元首相からつながる3代目。岸田首相も衆院議員を務めた祖父・正記、父・文武の3代目。6日付「朝日川柳」には、「促成で栽培するや四代目」とありました。

 税金を使って、世襲議員の“育成”か。政治の私物化そのものです。(藤沢忠明)

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