ニューサム知事を対象としたカリフォルニア州のリコールに関する5つの質問〜すべてがNになる〜
FILE - 2021年9月10日のファイル写真では、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏が、カリフォルニア州サクラメントの投票所でリコール投票を行った後、記者団と会っている間に質問に答えています。リコール選挙の最終投票日は9月14日（火）です。ニューサム氏を留任させるためには、有権者の過半数がリコールに「ノー」と答える必要があります。(AP Photo/Rich Pedroncelli, File)
カリフォルニア州サクラメント (カリフォルニア州で火曜日に行われるリコールは、ジョー・バイデンが大統領になって以来最大の選挙であり、その結果は国の政治的軌跡を示唆するものとなるでしょう。
民主党員の数が共和党員の数を2対1で上回っているこの州では、民主党のギャビン・ニューサム知事が、共和党が煽るリコールを回避するために優位に立っていると見られています。共和党のトークショー司会者ラリー・エルダーは、共和党の有力な後継者です。
FILE - 2021年9月10日のファイル写真では、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏が、カリフォルニア州サクラメントの投票所でリコール投票を行った後、記者団と会っている間に質問に答えています。リコール選挙の最終投票日は9月14日（火）です。ニューサム氏を留任させるためには、有権者の過半数がリコールに「ノー」と答える必要があります。(AP Photo/Rich Pedroncelli, File)
しかし、カリフォルニア州のリコールは他の選挙とは異なります。有権者は、役職者（この場合はニューサム氏）をリコールするかどうかを決定し、次に誰を後継者にするかを2回目の投票で答えなければなりません。2003年には俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が知事に就任するなど、この異例のプロセスは過去にも大きな成果を上げています。
火曜日に行われるこの異例のコンテストで注目すべき5つのポイントを紹介します。
COVID-19政策は民主党を救えるか？
ニューサム氏のリコール活動は、移民、犯罪、税金に関する政策をめぐって始まりましたが、パンデミックを抑えるための規制を指示したり、カリフォルニア州民に自宅待機を呼びかけたり、国内で最も高級なレストランで友人と食事をした際に、自らの指導に反した行動をとったことで勢いを増しました。
共和党は、今回のリコールが、犯罪、エネルギー、ホームレス、住宅価格の高騰など、カリフォルニア州が抱える慢性的な問題を問う国民投票になることを期待していました。しかし、今回のデルタ型の発生により、コロナウイルスの流行は、市民が心配している問題のトップに返り咲きました。
ニューサム氏と彼のチームはすぐに行動を開始し、学校でのマスク着用やワクチン接種の義務化など、COVID-19の予防策を問う選挙戦にしようとしました。民主党は、ニューサム氏を共和党員に置き換えることで、カリフォルニアを「もうひとつのフロリダ」にしてしまうのではないかと警告し始めました。
ニューサム氏の戦略家であるエース・スミス氏は、今回の選挙戦で、政治家はコロナウイルスに対して「臆病」であってはならないことを示したと述べています。
選挙戦は、コロナウイルスに関して政治家が「臆病」であってはならないことを証明したという。
この選択が民主党に功を奏するかどうかで、国民的議論の流れが変わってくるかもしれません。スミス氏はすでに、来年の中間選挙で伝統的に厳しい戦いを強いられる民主党は、公衆衛生に関する「健全性」をもっと積極的にアピールすべきだと語っています。
GOPはテントを広げることができるか？
カリフォルニア州は、共和党員にとって厳しい場所です。共和党は2006年以来、州議会選挙で勝利しておらず、民主党が議会の超多数を占めています。
しかし、2020年は南カリフォルニアや中央カリフォルニアの議会の議席を獲得したことから、カリフォルニアの共和党にとっては比較的良い年でした。
一部のアナリストは、カリフォルニア州で伝統的に民主党の重要な構成員であったラテン系住民がニューサム氏に愛想を尽かしたのではないかという兆候を世論調査で見ています。もしそれが事実であれば、共和党のドナルド・トランプ氏が昨年の大統領選で敗北した際に、この層の間で大きな支持を得た全国的な傾向の一部となります。
両党とも、ラテン系住民と、カリフォルニア州のもうひとつの重要なグループであるアジア系住民が、共和党に有利になる兆しがないかどうかに注目しています。
ラリー・エルダーについて知っておくべきことはありますか？
長年にわたり保守系トークラジオのホストを務めてきたラリー・エルダーは、リコール運動の意外な顔となっています。彼はニューサム氏の後任を争う共和党員の中でトップの投票率を誇っており、知事チームは時折爆弾発言をするエルダー氏にスポットライトを当て続け、彼がトランプ氏を支持していること、ワクチン接種義務化や中絶権に反対していることを強調しています。
黒人であるエルダーは、さまざまな背景を持つ若い有権者をより多く共和党に引き込むことができるかもしれない。しかし、何人かの共和党員は、彼が他の多くの有権者を疎外するだろうと考えている。彼らは、リコールを党派的な国民投票にして、民主党が勝つことは必至だと、ニューサム氏に格好の標的を与えてしまったと危惧している。
しかし、もしニューサムが彼の失脚を阻止した場合、エルダーが火曜日のリコールの結果をどれだけ受け入れるかについては疑問がある。
エルダーは、民主党が有権者の不正行為を行った場合にのみニューサムがリコールに勝利すると根拠のない予測をして、トランプを煽り始めている。エルダー氏は先週、自分のキャンペーンには「インテグリティ・ボード」があり、不正の可能性やその他の不正に関する質問を調べるために弁護士が用意されていると述べた。また、エルダー陣営のウェブサイトから連絡を取ることもできます。
エルダー氏は「2020年の選挙のように、不正行為が行われる可能性は十分にあると思います」と述べ、トランプ氏が民主党のジョー・バイデン氏に敗れた際に大規模な不正投票が行われたと主張して反証されたことに言及しました。
何が起こったのか、いつわかるのですか？
カリフォルニア州のリコールは、他州の選挙とは異なり、カリフォルニア州の投票用紙の数え方も異なります。カリフォルニア州では、選挙日の消印が押され、7日以内に届いたものであれば、どのような投票用紙でも数えることができます。そのため、新票の集計は週の後半、場合によっては翌週になることもあります。この集計作業は非常に時間がかかることで知られており、最終的に集計が完了するまでに1ヶ月以上かかることもあります。
カリフォルニア州の民主党員の多くは郵便で投票し、共和党員は直接投票した方が早く集計される傾向にあります。そのため、火曜日の夜にどのような結果が出ようとも、集計が進むにつれ、民主党寄りになっていくことが予想されます。
中間選挙では何が起こるのか？
カリフォルニア州のリコールは、他の多くの選挙や、来年の下院・上院の選挙とは異なります。共和党は議会の奪還を目指していますが、中間選挙では野党が勝つことが多いのです。しかし、米国で最も民主的な州のひとつであるカリフォルニア州で行われるリコール選挙の結果は、それが実現するかどうかを見極めるのに最適な方法ではないかもしれません。
しかし、カリフォルニア州には、オレンジ郡やセントラルバレーなど、議会を左右する地区が多くあります。リコールでの彼らのパフォーマンスは、トランプ後の時代に民主党が政治的に関与し続けることができるかどうか、また、GOPがトランプに振り回された有権者を取り戻せるかどうかのヒントになるかもしれません。
最後に、今回のリコールは、市民の安全を守るためにパンデミック対策を積極的に行っている政治家を有権者が評価するのか、それとも個人の自由を侵害していると捉えるのか、というバロメーターにもなります。
ニューサム氏のコロナウイルスに関する主張が、州内のリベラルな地域だけでなく、スイング地区の有権者にも受け入れられるかどうかは、2022年に行われる36の州知事選の行方を占う良い指標となるかもしれません。
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