「正欲」レビュー

うーん。小説は良かったんだろうな。。。という感じ。映画にするには少し難しい感じだったかなぁ。
マイノリティによる、葛藤とか喜びとかを描いているんだけど、マイノリティって根底に貧困があるんじゃないかなと思っていて、ある程度、社会の中での役割とか収入とかが大きくなってくると、結局マイノリティ風になっていく気がする。と言うか自分はそうかな。
若い時は、貧乏だし、人と違うことがカッコよかったし、理解されないことに悩んだりもしたけど、結局はマイノリティである自分に酔っていた部分もあって。
ただ、心地がいいよね、そっち側って。言い訳が許されるって気がする。自分はそうだったかなと思う。
あんまり、側、って言うのも良くないとは思うけど、、。
作品ではマジョリティというか、正論側というか、日本の古くからの価値観というか、、そちら側を稲垣さんが演じているんだけど、ここではマジョリティなのは仕事であって、家庭ではマイノリティ側。
でも、どっち側、とかの話じゃなくて、ちゃんと話しないのが不仲の原因だよね、それは。家庭の問題。
社会の中での生きづらさって、まあまあみんな感じると思うけど、それって結局一軍じゃないからだよね。ストレートでいい大学とか企業に就職した人は、こっち側じゃない気がするんだよなー、というのも穿った見方なのかな。
一軍の方が圧倒的に人数が少ないから、そっち側の人ほど、マイノリティなんだとは思うけど。
新垣さんの最後の一言に、今の社会で1番大切にしなきゃいけないことが集約されているようにも思う。なんだかんだ、1人でいることが楽だけど、人の心地よさを知ってしまったら、それを失いたくなくなると思うんだよね。きっと本能にそう刻まれているとは思う。セックスをしないと人類は滅びてしまうんだから、まぁそうだよね。
宇宙人が日本で暮らしてるって感じは、よくわかる!って思ったけど、今はそうは思わなくなったな。

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