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障害児を授かって⑤【娘 3才〜4才】家族で車の旅(2週間)行ってきた!(伊勢神宮編)

(2022.02.25)

どうも、おっさーです!

わが家では、母親の胎内にいたときからの脳出血を原因とする、重症心身障害児5才の娘と、健常児3才の息子を育てています。

今回の記事では、前回に引き続き娘の生後3才〜4才にかけてのお話しをしたいと思います。

転職に伴い長期の休暇をとることができた僕は、家族での、2週間に渡る車の旅に出ました。

旅のしょっぱなは、東京郊外の自宅を出発してから伊豆でオートキャンプ。

しかしその間は、トラブル続きでずっとドタバタでした。

前回の記事では、ここまでのお話をしました。

今回はその後、一旦静岡の実家でまったりしてから伊勢神宮へお参りするお話をしたいと思います。

室露店風呂+部屋食でゆっくり贅沢な時間を

伊勢神宮参りでは、前後に一泊ずつ温泉旅館をとりました。

障害児を含めた子ども2人が一緒の家族旅行、あくまでも、ゆっくり、まったり、無理はしません。

わが家では、家族で温泉旅館に泊まるときに、できるだけ優先していることがあります。

それは、

① 客室露天風呂があること

② 食堂ではなく、部屋食ができること

肢体不自由児の娘を大浴場に入れてあげることはできません。

でも、客室露天風呂だと娘も温泉に入れてあげることができるし、僕と妻も他の宿泊客を気にせずに済むので、とてもゆっくりとした時間を過ごすことができます。

部屋食ができるということも、理由は同じです。

食堂だと、子どもがじっとしていられずに騒ぎだす可能性が大です。

ゆっくり食事ができないうえに、他の宿泊客の迷惑にもなってしまいます。

でも、客室での部屋食であれば、周りを気にせずゆっくりと食事ができます。

わが家のように障害児との旅行では、『客室露天風呂+部屋食』の組み合わせで、ゆっくりとした贅沢な時間を過ごすことができます。

ただ、そうすることで、宿泊費は少し割高にはなってしまいます。

でも、多くの障害児を育てる家庭の親は、普段いろいろなことを我慢していると思います。

気軽に日帰り温泉を楽しむとか、外食してお酒を飲んで帰ってくるとか、簡単にはできないですよね。 

なのでそのぶん、たまの旅行のときくらいは『客室露天風呂+部屋食』のちょっと贅沢もありかなと思っています。

せっかく旅行に来たのに、他の宿泊客の視線が気になってゆっくりできなかったでは、本末転倒なので。

いざ!伊勢神宮へ

伊勢神宮には内宮と外宮がありますが、今回は内宮だけ参拝しに行きました。 

あくまでも、ゆっくり、まったり、無理はしません。

参拝の前に、まずは門前町のおかげ横丁で名物の伊勢うどんと赤福で腹ごしらえ。

伊勢のローカルフード伊勢うどん、麺は極太ですが、とても柔らかく、モチモチとした食感が特徴的です。

なんでも、長旅で疲れた旅人の胃袋にも優しいように、消化の良い柔らかな麺になったとか。

この柔らかさが子どもにもちょうどよく、喜んで食べてくれました!

正宮を目にすることができない人たち

腹ごしらえも終わったところで、内宮へ。

入り口となる宇治橋を渡ると、凛とした空気に包まれます。

京都の寺社のような豪華さや派手さはなく、建物はとてもシンプル。

でも、それがまた、ここが日本の原点というか、日本人の心のふるさととなる場所なんだということを実感させます。

参道は砂利道で、ベビーカーを押して進むのは難しいです。

そのかわり、道の端に砂利が少なくされている部分があって、ベビーカーや車いすでも進めるようになっています。

参拝専用のタイヤの太い車椅子の貸出しもあるようで、バリアフリーに対しての一定の配慮はされているようです。

ただ、肝心の正宮の前は石段となっていてスロープは無く、車いすでは登れません。

わが家の娘は3才なので、僕が担いで登りました。

でも階下では、多くの車いすの方々が正宮まで登ることができずにその場で礼拝をしていました。

(後で調べてみたところ、車いすでも正宮まで登らせてもらえる、有償ボランティアのサービスもあるにはあるようです)

石段を登れない人は基本、正宮を目にすることができないんだという事実に、僕は少し、複雑な気持ちになりました。

「この人たちは、自分がはるばる伊勢神宮に来て、正宮まで登れないということをどう感じているのだろうか?」

ただ、そこにいた一人の車いすの男性が階下で礼拝した後の、とても晴れやかで、清々しい表情は今でも覚えています。

その顔は、一点の曇りもない、晴れ晴れとした顔。

僕にはそう見えました。

最近では名古屋城エレベーター問題が話題になりましたが、僕的には、神社仏閣や歴史的建造物をすべてバリアフリーにするのも、それはそれでどうなのかという思いもあります。

理想的にはスロープではなくても、逆に階段を登れる車いすや、高度に発達した義足で、もはや車いす不要、義足で健常者と同じように歩ける。

といったものが開発され、

テクノロジーの進化によって、もはや歩行における障害はこの世からなくなった。

そういった未来になればいいなと思いますし、なっていくんだろうとも思っています。

世界は良くなっていく、たとえ少しずつだとしても。

それは、歴史が証明しています。

次回の記事では、その後、大阪市内観光からユニバーサルスタジオジャパンへ遊びに行くお話をしたいと思います。

関東に住んでいるとディズニーランドへ行く機会はあるのですが、USJには行ったことがありませんでした。

子どもたちも喜んでくれるだろうと、とても楽しみにして向かいました。


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