見出し画像

【娘への手紙】特別支援学校小学部入学式

どうも、おっさーです!
今回は、わが家の6歳になる娘が特別支援学校小学部に入学することを決めてから、入学式を迎えるまでのお話をしたいと思います。
娘は、産まれてすぐにてんかんの大発作を起こしてしまい、NICU(新生児特定集中治療室)へ緊急入院。医師からは、命の危険があるかもしれないと言われました。
そこからてんかん薬を調整していき、完全に発作がゼロとはいかないまでも、ある程度コントロールができる状態になり、今、こうして入学式を迎えられたと思うと、感慨深いものがあります。

学校決め

学校選びではいろいろと悩みました。
娘は言葉によるコミュニケーションがとれない肢体不自由児で、しかも、てんかんの発作が起きた時には迅速な対応が必要となります。
その他いろいろな面も考慮して、主に肢体不自由児を中心とした支援学校に通わせることにしました。
自宅から近い小学校の特別支援学級も見学したのですが、人的な面でも設備の面でも、わが家の娘を通わせる環境としては、特別支援学校の圧勝でしたので。

ランドセルと一緒に写真撮影 満開の桜の下で

入学に向けて娘のために妻が選んだランドセル。
思い出に残すため、近所の公園へ花見も兼ねて撮影に出かけました。
満開の桜。
実は、ぼくも希望の会社へ転職を決めていたということもあって、とても晴ればれとした気分で過ごすことができました。
まるで、桜が娘とぼくの門出を祝ってくれているような。

入学に向けて

娘の入学に向けて、やはり、特別支援学校は対応が手厚いんだなということを感じました。
入学前には、コーディネーターという方が、娘の通う療育センターまで、娘の状態を事前
に確認しに来てくれました。
やはり、医療ケア児なども含めた重度の障害のある子どもも預かる施設ですので、そういったところはしっかりしているんですね。
ひとことで障害と言っても、子どもそれぞれに状態はまったく違う。
それに応じて必要な対応も違うので、個々の状態に合わせた対応ができる体制になっているんだなと感じました。
妻から聞いた話なのですが、普通の学校以上にPTA内のつながりも強いようです。
その理由として、特別支援学校を卒業したあとは、新しい親同士のつながりをもつことがなかなか難しくなってくるからだそうです。
なので、子どもが特別支援学校に通っている間に親通しの関係もしっかりと作っておく。
確かに、障害を抱えた子どもを育てていくという特殊な環境の中では、お互いに相談し合えたり、ネットや本では得られない地域の情報を得たりするためにも大切なことなのかもしれません。

入学式当日

入学式当日。まずは教室で担任の自己紹介と式の説明を受けてから、体育館の式場へ。子どもの席の横にパイプ椅子も用意されていたので、「夫婦で来ているのに椅子がひとつしかないのか?」と思いきや、そこは娘に付き添ってくれる職員さんの席でした。。。親の席は体育館の端側。職員の方も、娘の横に立ってダラダラ喋り続け、なかなか席に着かない我々夫婦の行動が不思議だったでしょう。。。式本番、校長の話のあと、新たに入学する生徒一人ひとりの名前が先生から呼ばれ、それに対して生徒の方が返事をしていくというパートとなりました。重度の知的障害のある子は呼びかけに対して返事ができないことも多く、ある程度の時間がが経ったら、返事がなくても付き添いの職員がマイクを次に回していくという方式でした。わが家の娘も、人の呼びかけに対して返事をするなんて、とてもできないんだろうなと思っていました。しかし、なんと、この時は呼びかけに対して返事をしたのです。「ハイッ!」というハキハキとした返事ではありませんでしたが、それでも自分なりの精一杯で返事をする娘。今日が晴れの日だということをちゃんとわかっているんだな。そして、自分なりにがんばって、一生懸命返事を返したんだなと思うと。。。娘のがんばりや成長が嬉しく思えました。

娘への手紙

娘が産まれてから今日この日を迎えるまでを振り返って、
ぼくは娘に、こんな言葉を贈りたいと思います。

娘へ。
君が産まれてすぐにてんかん発作を起こしてNICU(新生児特定集中治療室)へ緊急入院したとき、
パパは今後どうなってしまうのかと頭の中が真っ白になって、駐在先のバングラデシュから病院に駆けつけたんだよ。
その飛行機の中で、いてもたってもいられなくて、障害に関する本を必死で読んだんだ。
たとえ重い障害があっても、今こうして君が入学式を迎えることができて、パパとママは本当に嬉いです。
産まれてきてくれてありがとう。
君は、パパとママの心の支えになってくれています。
たまに発作があって辛かったり、もしかしたら他の子どもが走り回って遊んでいる姿を見て、自分ができない悔しさを感じているかもしれないね。
でも、自分のペースで、できることを少しずつ増やしていって、できる限りあかるく、楽しく暮らしていこうね。

娘はこの先高等部卒業まで、12年間をこの学校で過ごすことになるでしょう。
娘にとっての学校生活が、充実したものになって欲しいと願っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?