なんとなく覚えていること
20年近く生きてきて、なんとなくあの瞬間覚えてる、というシーンが数個ある。
それはもしかしたら記憶の一部を誇張して捏造されたものの可能性もあるが、脳の中にはかなりリアルに残っている。
ひとつは、保育園に通っていた時。
多分年少くらい。
恐らく、物心ついて初めて海に行ったのだろう。
その海に行ったことは全く覚えていないが、海に行ったことを保育園の先生に必死に説明した事を覚えている。
「波が、行ったり来たりして...」
と言いながら、いや行ったり来たりってどういう意味やねん、と思った。
今考えると、波が行くというのは沖の方へのベクトル、波が来るというのは岸の方へのベクトルの動きだろうというのは分かるのだが、当時の自分にとって、「行ったり来たり」というのが上手く理解出来なかった。
波の立場になって、「今から君のところに行くからね!」と言って、波がこちらにくる。
自分の立場では、「うわぁ、波が来た」と感じて、波がこちらにくる。
「行ったり」も「来たり」もどっちも波がこちらに来ることを言っているのでは?
じゃあ自分の言いたい事を言えていない気がする。
そもそも「行ったり来たり」なんて言葉あった?
「行ったり来たり」が脳を侵食してその事しか考えられなくなった当時の僕は、保育園の先生に「波が行ったり来たり、、波が、行ったり来たり。波が行ったり、来たり、、波が。行ったり。来たり、、」と何度も同じことを言っていた。
その後先生がどういう対応をしてくれたのか覚えていないが、その時の思考時間は体感でむちゃくちゃ長く感じた。
他にも、小学生の時。
北京オリンピックの開会式の日だ。
家族でテレビを囲んで、北京オリンピックの盛大な開会式を観ていた。
内容はあまりちゃんと覚えていないが、むちゃくちゃ花火が上がっていた。
そんな時、玄関で誰かが「カ、カブトムシ!!」と叫んだ。
玄関に行くと、当時飼っていたカブトムシのメスが脱走していた。
しかも、結構上の方に登って行ってしまっている。
その時の、カブトムシのメスを見上げる様子をなんとなく覚えている。
時は飛んで、大学1回生の時の記憶。
軽音サークルの練習。
我々は、学祭に向けて練習していた。
当時、20-22時の枠で練習をとっていた。
むちゃくちゃ眠かった。
ドラムを叩きながら半分寝ていた。
あの時、ブラックキーズを一緒に練習していた皆様、半分寝ていました。
ごめんなさい。
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